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チェレスタ
チェレスタ(またはセレスタ、イタリア語:celesta)は体鳴楽器に分類される鍵盤楽器の1つ。パリの楽器制作家オギュスト・ミュステルが発明し、1886年に特許を得た。 ==概要== 小型のアップライト・ピアノのような形態の楽器で、フェルト巻きのハンマーにより、共鳴箱付きの金属音板を叩いて高音域を発生させる楽器。この鍵盤により、鍵盤楽器に分類される。同様の構造をした楽器で鍵盤付きグロッケンシュピール(鉄琴)と呼ばれる楽器があり、こちらの方が歴史はずっと古く、モーツァルトの魔笛で使用されているのが広く知られているが、ハンマーが真鍮や象牙などでできているため、チェレスタの方が柔らかい音で、鍵盤付きグロッケンシュピールはきらびやかな音で、相互に代用すると間違ったことになってしまう。 音域は、ピアノの中央ハから上へ4オクターブが従来の標準であった。高音を担当する楽器であり、そのままでは加線やオクターヴ記号を頻繁に使わなくてはならなくなるため、1オクターヴ高い音が出る移調楽器として記譜される。しかしアルバン・ベルクがその作品『ヴォツェック』で誤って5オクターヴの楽器と勘違いして使用したことから、従来の4オクターヴよりも音域を広げて製作するメーカーも出始め、現在では5オクターヴや5オクターヴ半の音域を持つ楽器が主流になっている。5オクターヴの場合には、ピアノの中央ハよりすぐ下のファから、ピアノの最高音のドよりすぐ上のファまでの音域となり、5オクターヴ半の場合には、それよりも低いドまで出ることになる。これらを使用する作品においては、記譜が誤りでないことを表明するために「5オクターヴのチェレスタ」などとスコアに但し書きされる。 チェレスタのソロの為の作品は未だに少ないが、この楽器のみで即興演奏をする森ミドリのようなアーティストも存在する。ロバート・W・マンのチェレスタとピッコロの為の作品など、彼が使うチェレスタの楽器法は現在でも評判が高い。ボグスワフ・シェッフェルは最近になってチェレスタと室内オーケストラの為の協奏曲を書いた。チェレスタは今日ではシュトゥットガルトの楽器メーカーが行っている作曲コンクールなどによって、独奏楽器としての活用が大いに奨励される楽器へ変貌した。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「チェレスタ」の詳細全文を読む
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