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チカヌマエビ
チカヌマエビ(地下沼蝦)、学名 ''Halocaridinides trigonophthalma'' は、十脚目ヌマエビ科に分類されるエビの一種。西太平洋沿岸の熱帯域に分布し、和名通り地下水中に生息する。チカヌマエビ属 ''Halocaridinides'' は2種のみが知られる小さなグループである(後述)〔三宅貞祥『原色日本大型甲殻類図鑑 I』1982年 保育社 ISBN 4586300620〕〔成瀬貫・戸田光彦・諸喜田茂充『八重山諸島鳩間島から採集されたチカヌマエビの記録』 Cancer (12), 1-6, 2003-05-01〕〔沖縄県文化環境部自然保護課『改訂版 レッドデータおきなわ-動物編- (6)甲殻類』(解説 : 藤田喜久・諸喜田茂充)2005年 〕〔Sammy De Grave, N. Dean Pentcheff, Shane T. Ahyong ''et al''. (2009)"A classification of living and fossil genera of decapod crustaceans" Raffles Bulletin of Zoology, 2009, Supplement No. 21: 1–109, National University of Singapore〕。
==特徴== 成体は体長10mm程度で、日本産ヌマエビ類としては小型である。頭胸甲の前面は丸みを帯び、額角は短く下向きで、眼より先に突き出ない。眼は小さく退化している。歩脚に外肢はないが、前3対には副肢がある。生時の体色は赤みを帯びるが、これは深海や地下水等の暗い環境に棲むエビ類によく共通する〔〔〔。 生息地は沖縄本島、宮古島、伊良部島、鳩間島、パラオ諸島アンガウル島、グアム島の記録があり、いずれも西太平洋熱帯海域の島嶼である。タイプ産地は沖縄本島今帰仁村(なきじんそん)である〔〔〔琉球大学学術リポジトリ 琉球大学資料館(風樹館)収蔵タイプ標本目録 no.1 p.71 チカヌマエビ ''Halocaridinides trigonophthalma'' (Fujino & Shokita, 1975)〕。 標高の低い位置にある井戸や洞窟内の地下水中に生息する。南西諸島産の地下水生ヌマエビ類は他にドウクツヌマエビ ''Anticaridina lauensis''、アシナガヌマエビ ''Caridina rubella'' が知られるが、本種は額角が短く、歩脚に外肢がない点で区別できる。また飼育下では物陰に潜む習性が強い。地下水生で人の目に触れる機会が稀なため、生息範囲・生活史・繁殖方法等の詳細は不明だが、沖縄本島の塩川において本種とみられる第1ゾエア幼生が採集されている〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「チカヌマエビ」の詳細全文を読む
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