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テンツキ属 : ウィキペディア日本語版
テンツキ属[てんつきぞく]

テンツキ属(''Fimbristylis'')は、単子葉植物カヤツリグサ科に属する植物の一群である。一年生、または多年生の草本で、テンツキヒデリコヤマイなど、目立たないがごく身近な植物も含まれる。
== 特徴 ==
多くは株立ちになる草本で、匍匐茎は出さないものが多い。根出葉を出し、葉はごく細長い。根出葉の葉身が退化して、鞘だけになるものもある。花茎は節がなく、枝分かれせずに伸びて、先端に花序をつける。まず、花茎の先端には一つの小穂がつく。それ以上の分枝がなく、小穂を一つだけしかつけないものもあるが、多くのものは分枝をして、多数の小穂をつける。穂の基部から1~数個の枝が横に伸びてその先にさらに小穂がつけ、これを繰り返すと、線香花火のような、火花が跳び散ったような花序ができあがる。花序の基部には苞葉がつくが、あまり発達しないものが多い。
小穂は、普通は鱗片が螺旋状に並んだ、ドングリのような形の場合が多い。鱗片と果実は、熟すると脱落するので、次第に根元の方から小軸が露出する。鱗片に包まれた花には花被にあたるものはなく、雄しべと雌しべのみが含まれる。ただし、雄しべの花糸は偏平なので、果実が熟したものでは、花弁のように見えることもある。多くのものでは果実は倒卵形で、柱頭がその先端から伸びる。柱頭の基部が膨らみ、その基部で離脱するのがテンツキ属の特徴である。
果実は堅くなり、表面に特有の凹凸をもつものがある。テンツキとその近縁種では格子状の溝があり、白っぽく熟する。ヒデリコの場合、薄茶色になり、表面には半球形の盛り上がりが散在する。アオテンツキの果実は、細長くて、側面のあちこちから、釘の頭のような突起が突き出す。
近縁属のハタガヤ属(''Bulbostylis'')のものは、柱頭基部で離脱しない。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「テンツキ属」の詳細全文を読む



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