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ディアドコイ戦争 : ウィキペディア日本語版
ディアドコイ戦争[でぃあどこいせんそう]

ディアドコイ戦争(ディアドコイせんそう)または後継者戦争(こうけいしゃせんそう)とは、アレクサンドロス大王急逝後、その配下の将軍たちが大王の後継者(ディアドコイ)の座を巡って繰り広げた戦争のことである。アレクサンドロス大王死去直後の紀元前323年から、紀元前281年コルペディオンの戦いの勝利によりセレウコス朝シリアが覇権を確立するまでの実に40年に及んだ。
== アレクサンドロス3世の死 ==
紀元前323年6月、アレクサンドロス大王はついに後継者を明示することなくバビロンで死去した。後継者の候補としてはこのとき王妃ロクサネが身ごもっていた赤子と側妾バルシネが生んだ庶子ヘラクレスがいるのみであった。このためマケドニアの貴族軍人たちは一斉に集って大王死後の国家体制を話し合うことに決し、会議をバビロンで開くこととした。会議の場では将軍ネアルコスがヘラクレスを推したものの賛同者は現れず、将軍メレアグロスが大王の異母兄弟アリダイオスを推し、大貴族ペルディッカスはロクサネの出産を待つべきだと主張した。エウメネスの仲裁もあってか彼らは妥協し、アリダイオスをフィリッポス3世として即位させるかわりにペルディッカスが後見人となり、ロクサネの子が男子であるならば彼を共同統治者とする、という決定がなされた。やがてロクサネが産んだ子は男子であったため、このアレクサンドロス4世とフィリッポス3世が共同統治者となった。そしてペルディッカスがアレクサンドロス4世の、また声望の高かった将軍クラテロスがフィリッポス3世の後見人にそれぞれ就任し、将軍らは領内各地に太守として封じられることとなった。二人の新王のうちフィリッポス3世は精神に障害があり、アレクサンドロス4世は未だ幼少であったためペルディッカスは事実上の最高権力者の座に就いたが、会議終了直後に反抗の兆しをみせたメレアグロスとその一派三百人を処刑するなど当初から権力基盤は磐石とは言い難い状態にあった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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