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ディベルティメント : ウィキペディア日本語版
ディヴェルティメント

ディヴェルティメント()は、18世紀中頃に現れた器楽組曲である。語源はイタリア語の「divertire(楽しい、面白い、気晴らし)」に持ち、明るく軽妙で楽しく、深刻さや暗い雰囲気は避けた曲風である。フランス語ではディヴェルティスマン()。日本語では嬉遊曲喜遊曲、きゆうきょく)とも訳される。
貴族の食卓・娯楽・社交・祝賀などの場で演奏され、楽器編成は特に指定はなく、三重奏、四重奏、弦楽合奏、管楽合奏、小規模のオーケストラなど様々である。また形式・楽章数ともに自由である。演奏の目的を同じとするセレナーデと似ているが、セレナーデが屋外での演奏用であるのに対し、ディヴェルティメントは室内での演奏用だとされる。
18世紀にハイドンモーツァルトらによって多くの作品が書かれ、19世紀にはいったん廃れたが、20世紀に復活し、バルトークらによって作品が残されている。
==ディヴェルティメントの例==

*ハイドン
 *室内楽曲161曲
 *ピアノ曲5曲(うち4曲はソナタと相違ない)
*ミヒャエル・ハイドン
 *室内楽形式5曲
*モーツァルト
*:KV番号、調性、楽章数、(楽器編成)、作曲年月、作曲地
 *K113 変ホ長調 - 4楽章 (2Cl,2Hr,2Vn,Va,BC) 1771.11、ミラノ
 *K136 ニ長調 - 3楽章 (2Vn,Va,BC) 1772.1-3、ザルツブルク
 *K.137 変ロ長調 - 3楽章 (2Vn,Va,BC) 1772.1-3、ザルツブルク
 *K.138 ヘ長調 - 3楽章 (2Vn,Va,BC) 1772.1-3、ザルツブルク(以上の3曲は実質的にはディヴェルティメントではなく、シンフォニア
 *K131 ニ長調 - 7楽章 (Fl,Ob,Fg,4Hr,2Vn,2Va,BC) 1772.6、ザルツブルク
 *K186 変ロ長調 - 5楽章 (2Ob,2Cl,2E-hr,2Hr,2Fg)1773.3、ミラノ
 *K166 変ホ長調 - 5楽章 (2Ob,2Cl,2E-hr,2Hr,2Fg) 1773.3.24、ザルツブルク
 *K205 ニ長調 - 5楽章 (2Hr,Fg,Vn,Va,BC) 1773.7、ザルツブルク
 *K213 ヘ長調 - 4楽章 (2Ob,2Hr,2Fg) 1775.7、ザルツブルク
 *K240 変ロ長調 - 4楽章 (2Ob,2Hr,2Fg) 1776.1、ザルツブルク
 *K252 変ホ長調 - 4楽章 (2Ob,2Hr,2Fg) 1776.1、ザルツブルク
 *K188 ハ長調 - 6楽章 (2Fl,5Tp,Tim) 1776初、ザルツブルク
 *K247 ヘ長調 - 6楽章 (2Hr,2Vn,Va,BC) 1776.6、ザルツブルク
 *K251 ニ長調 - 6楽章 (Ob,2Hr,2Vn,Va,BC) 1776.7、ザルツブルク
 *K270 変ロ長調 - 4楽章 (2Ob,2Hr,2Fg) 1777.1、ザルツブルク
 *K289 変ホ長調 - 4楽章 (2Ob,2Hr,2Fg) 1777初夏、ザルツブルク
 *K287 変ロ長調 - 6楽章 (2Hr,2Vn,Va,BC) 1777.6、ザルツブルク
 *K334 ニ長調 - 6楽章 (2Hr,2Vn,Va,BC) 1779-80、ザルツブルク
 *K522 ヘ長調(音楽の冗談) - 4楽章 (2Hr,2Vn,Va,BC) 1787.6.14、ウィーン
 *K563 変ホ長調 - 6楽章 (Vn,Va,Vc) 1788.9、ウィーン
*シューベルト:ハンガリー風ディヴェルティメント(3楽章、1824年、ピアノ連弾)
*フェルナンド・ソル:6つのディヴェルティメントOp.1、Op.2(ギター
*ルーセル:ディヴェルティスマン(単一楽章、1906年)
*イベール室内管弦楽のためのディヴェルティスマン(6楽章、1930年)
*ストラヴィンスキー:『妖精の接吻』からのディヴェルティメント(6楽章、1934年/1949年改訂)
*バルトーク弦楽のためのディヴェルティメント(3楽章、1936年)
*パーシケッティ吹奏楽のためのディヴェルティメント(6楽章、1951年)
*バーンスタイン管弦楽のためのディヴェルティメント(8楽章、1980年)
*ギーゼキングクラリネット弦楽四重奏のためのディヴェルティメント(年代不明)
*鈴木輝昭:ディヴェルティメント(チェロ合奏のための)(2011年)


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ディヴェルティメント」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Divertimento 」があります。



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