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デメトリオ : ウィキペディア日本語版
デメトリオ
デメトリオ (Dēmētrios) は、新約聖書正典で2箇所に登場する人物。『使徒言行録』では偶像崇拝を堅持する立場から反パウロの扇動をした銀細工職人として登場し、『ヨハネの手紙三』では著者である「長老」(伝承上は使徒ヨハネ)から賞賛されている立派なキリスト者として登場するが、これらの人物は別人と見なされている。デメテリオデメトリオスディミトリイなどとも表記される。このほか、パウロ書簡の複数個所でパウロの同行者として言及されているデマスは、デメトリオの略称ないし愛称ではないかという説もあるが、はっきりしたことは分かっていない。
== 使徒言行録での言及 ==
使徒言行録』19章24節では、エフェソ(エペソ)の騒動を扇動した銀細工職人として、その名が言及されている。前後を引用すると以下の通りである。

エフェソは古代の世界の七不思議にも数えられたアルテミス神殿を擁した都市であり、デメトリオはその神殿の銀細工(模型)を制作していたという。エフェソからは銀のアルテミス像の出土例はあるが、銀の神殿像の出土例はなく、古文書の類での言及例もない。しかしながら、土産物ないしお守りの類として製造されていたものと推測されている〔。デメトリオが銀細工職人たちの中でどのような位置を占めたのかは明記されていない。エフェソの観光産業の元締めのような存在であったのではないかとする説もある。
上の引用のように、デメトリオは使徒であるパウロの偶像崇拝禁止に対し、明白に反対する演説を展開している。もっとも、『使徒言行録』においては多くの演説が引き合いに出されており、デメトリオ自身の演説の記録というよりも、著者(伝承上ルカとされる)の文学的手法と理解する見解〔もある。
この騒動によってパウロの同行者であるガイオアリスタルコが捕らわれてしまうが、この一連の騒動がどのていど史実を反映したものかを疑問視する説もある。神殿祭司や市当局の人間が扇動にまったく登場しないことや、上記引用の後、騒動を静めるように動いたのは町の書記官であるが、彼がキリスト教を擁護していることなどから、キリスト教とローマ帝国を対立的に描きたくない著者の意向が反映されているのではないかというわけである〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「デメトリオ」の詳細全文を読む



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