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デーイポボス(, )は、ギリシア神話の人物である。長母音を省略してデイポボスとも表記される。 トロイアの王プリアモスとヘカベーの子で、ヘクトール、パリス、ヘレノス、パムモーン、ポリーテース、アンティポス、ヒッポノオス、ポリュドーロス、トローイロス、クレウーサ、ラーオディケー、ポリュクセネー、カッサンドラーと兄弟〔アポロドーロス、3巻12・5。〕。 デーイポボスは兄弟の中でヘクトールと最も親しく、トロイア戦争ではトロイア軍における代表的な武将の1人として戦った。後にヘレネーの夫。 == 神話 == ===トロイア戦争=== 『イーリアス』3日目、トロイア軍がギリシア軍の防壁を攻撃したとき、デーイポボスはヘレノス、アシオスとともに第3部隊を指揮した。デーイポボスはメーリオネースの攻撃を楯で防御し、ヒュプセーノールを討った。アンキーセースの娘ヒッポダメイアの夫アルカトオスがイードメネウスに討たれたときはアイネイアースを奮起させてアルカトオスの遺体を運び出すために戦い、アスカラポスを討った。しかしアスカラポスの遺体から兜を奪い取ったとき、メーリオネースに上腕を槍で刺され、ポリーテースに運ばれて戦場を脱出した。 ヘクトールがアキレウスに追い回されたとき、アテーナーはデーイポボスの姿となってヘクトールに近づいた。そのためヘクトールは一番親しいデーイポボスが助けに来てくれたと勘違いした。アテーナーは「ともにアキレウスを討とう」と言ってヘクトールをアキレウスと戦わせ、ヘクトールがアキレウスに槍を投げてかわされて槍を失ったときに姿を消した。ヘクトールはデーイポボスにかわりの槍を求めたが誰もおらず、ようやく自分が神にだまされていたことに気づき、アキレウスに討たれて死んだ〔『イーリアス』12巻、13巻、22巻。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「デーイポボス」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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