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デーキン反応[でーきんはんのう] デーキン反応(—はんのう、Dakin reaction)とは、有機化学における合成反応の一種で、フェノール類の芳香環上に置換したアルデヒド基(またはケト基)が、塩基の存在下に過酸化水素と作用して 2価のフェノール類とカルボン酸を与える反応である〔Dakin, H. D. ''J. Am. Chem. Soc.'' 1909, ''42'', 477.〕〔総説: Leffler, J. E. ''Chem. Rev.'' 1949, ''45'', 385.〕。デーキン酸化とも呼ばれる。 この反応ではまず、過酸化水素から発生するヒドロペルオキシドアニオン (HOO−) がカルボニル基の炭素に求核的に付加する。そうして生成する中間体 (Ar-C(O−)(OOH)R) の上でアリール基(Ar、芳香環)の転位が起こり、いったんエステル (ArOC(=O)R) が生じる。これが加水分解を受けて生成物となる〔Hocking, M. B.; Bhandari, K.; Shell, B.; Smyth T. A. ''J. Org. Chem.'' 1982, ''47'', 4208.〕。 デーキン反応の反応式や機構は、酸化剤として過カルボン酸を用いるバイヤー・ビリガー酸化に似る。 デーキン反応は、1909年、イギリスの化学者、ヘンリー・D・デーキンにより最初に報告された。デーキンの名が残る人名反応としてはほかに、アミノ酸とカルボン酸無水物からα-アミドケトンを得るデーキン・ウェスト反応が知られる。 == 参考文献 == 〔
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