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トクトア・ベキ トクトア・ベキ(Toqto'a,Tōqtā、脱黒脱阿、? - 1205年)は、メルキト部族の部族長であり、その一氏族ウドイト・メルキトの氏族長でもある。『元朝秘史』ではトクトア・ボエ(脱黒脱阿 Toqto'a Bö'e)、『集史』ではトクタ・ベキ(Tūqtā Bīkī)、『元史』ではトト(脱脱)と表記される。〔村上 1970,p190〕〔志茂 2013,p913〕 ==名称== ポール・ペリオによると「トクトア(Toqto'a < Toqtoγa)」とは、モンゴル・テュルク語のtoqtaすなわち「立ち留まる」という動詞から出たもので、当時のテュルク・モンゴルの人にはよく見受けられた名前であるという。ウラジーミルツォフによると、「ベキ(Bīkī)」あるいは「ボエ(Bö'e)」とは北方の「森の民」の首長がとった名称であり、「巫者的権能を持つ王者」の意味であるという〔村上 1970,p190〕〔村上 1976,p26〕。アベル・レミュザは「ビギ」(ベキ)は「伯爵」を意味する中国語「ペェ(伯)」より出たものであるという。しかし、レミュザの説は確実とは言えないとドーソンは言う〔佐口 1968,p48〕。
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