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トマス・ヤング(Thomas Young, 1773年6月13日 - 1829年5月10日)は、イギリスの物理学者。 14歳の頃から語学に才能をみせた。 1792年にロンドンで医学の勉強をし、1794年にエディンバラからゲッティンゲンへ移って、1796年に医学の学位を得た。1800年にロンドンで医師を開業する。 1794年、王立協会のフェローに選出される。1801年にの自然学の教授になり、医学の面では乱視や色の知覚などの研究をした(ヤング=ヘルムホルツの三色説)。また視覚の研究から光学の研究にむかい、光の干渉現象を再発見して(ヤングの実験)光の波動説を主張した。 弾性体力学の基本定数ヤング率に名前を残している。ほかにエネルギー (energy) という用語を最初に用い、その概念を導入した。 音楽では、鍵盤楽器の調律法のひとつであるヤング音律(ヴァロッティ=ヤング音律とも呼ばれる)を1799年に考案し、翌年発表した。これはウェル・テンペラメントの中でも調性の性格がよく表れ、かつ不協和音が最も少ない調律法であり〔Fundamentals of Piano Practice_ Pythagorean, Meantone, Equal, and _Well_ Temperaments 〕、理想的な音律として評価する専門家もいる〔Well v.s. Equal Temperament 〕。現在でもヴィオラ・ダ・ガンバのフレッティングが容易なためヴァロッティ音律とならんでバロック・アンサンブルで多用されている〔野神チェンバロ・オルガン工房 〕。 またロゼッタ・ストーンなどのエジプトのヒエログリフの解読を試みたことでも知られる〔ヤングのエジプト聖刻文字(ヒエログリフ)研究については Egyptian_hieroglyphsを参照のこと。ヤングの聖刻文字研究に対しては、一部の専門家の評価は極めて低い。例えば、イギリス出身の古典学者モーリス・ポープ(Maurice Pope)は次のように述べている。「……、ヤングはシャンポリオンの解読の栄誉を自分のものだと主張したのであるが、その解読が正しいものであったとは決して認めなかったからである。実際その正しさを否定したまま死んだのである。(中略)……、彼の名前が忘れられそうになるたびに、無関係な愛国心によって救われなかったなら、彼はとうに忘れられていただろうし、それにふさわしいものなのである。」(モーリス・ポープ(唐須教光訳)『古代文字の世界』講談社学術文庫 1995年)〕。 == 脚注 == 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「トマス・ヤング」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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