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トマス・リード : ウィキペディア日本語版
トマス・リード

トマス・リード(Thomas Reid、1710年4月26日 - 1796年10月7日)は、スコットランド哲学者であり、スコットランド常識学派の創始者である。1752年から1763年までアバディーン大学のキングズ・カレッジ哲学教授を務めた。
== 思想 ==
初めはジョン・ロックジョージ・バークリーの影響下にあったが、ヒュームの哲学が懐疑主義に到達したのを受け、経験論的立場、とりわけその観念説を批判するようになる。
リードは真理や秩序の基盤となっている信念が破壊されることを恐れ、究極的な実在や真偽を判定する根源の能力を「観念」ではなく「常識」に求めた。論証され得ない原理があるとすれば、それは神が人間の精神に植え付けたものであり、それ以上の分析の対象にしてはならない。ある説明不可能な信念をヒュームのように「虚構」と呼ばず、「神聖なる本能」と呼ぶ。このように直覚によって知られる「数学的・論理学的公理、因果律」などは疑うべからざるものである、とした点で、先験的(ア・プリオリ)に備わっている認識能力を考えたカントとは異なったヒューム哲学の批判を試みている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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