|
トリカスタン原子力地区(フランス語:Site nucléaire du Tricastin)は、フランス共和国のドローム県のピエールラットとサン=ポール=トロワ=シャトー(:fr:Saint-Paul-Trois-Châteaux)、ヴォクリューズ県のボレーヌ(:fr:Bollène)とラパリュ(:fr:Lapalud)の650ヘクタールに及ぶ広範囲に建設された核燃料サイクル施設や原子力発電所を含む大規模な原子力関連施設。東側にはドンゼール=モンドラゴン運河(:fr:Canal de Donzère-Mondragon)があり冷却用水を確保している。トリカスタン(:fr:Tricastin)とはヴォクリューズ県北西からドローム県南西に広がるローヌ渓谷(:fr:Vallée du Rhône (France))を発祥の地とする、ガリア・ナルボネンシスのケルト・リグリア語を操った人々「''Tricastins''」が由来であるとされる。 地区は2つの地域圏、2つの県、3つのコミューンにまたがっており、付近にはLGV地中海線とオートルート A7号線が南北に通っている。従業員は2,900人以上が働いており、その内のおよそ3割強が近隣のコミューンに居住している〔Le site du Tricastin 2012年5月31日閲覧〕。 == 地区施設 == トリカスタン原子力地区はフランス原子力産業有数の施設で〔''Le Monde'', 17 juillet 2008.〕、これに最大の原子力施設であるラ・アーグ再処理工場がある。地区は最初、1960年代に軍事利用されるウラン濃縮のため利用され、核燃料に関わる製造や運転のための工場が集中し、従業員約5,000人が働いている。 トリカスタン原子力地区内は大きく3箇所に区分され、フランス電力区域、原子力庁区域およびアレヴァ社区域に分けられる。 2008年7月にニコラ・サルコジ大統領はフランス国内第2弾となる欧州加圧水型炉の建設方針を打ち出し、5つの候補地を発表した(他にはフランマンヴィル、パンリー、ショーおよびマルクールが挙がった)〔Un deuxième EPR verra bien le jour en France 〕。しかし、最終的に建設地はパンリー原子力発電所に決定される。2010年2月、GDFスエズ(現:エンジー)社は地区内に原子炉を建造する予定であるが、これはアトメア社(:fr:ATMEA)製欧州加圧水型原子炉が選ばれている〔GDF Suez veut construire un réacteur Atmea dans la vallée du Rhône 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「トリカスタン原子力地区」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|