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トリスタン(Tristan, Tristram, トリストラムとも)は、『トリスタンとイゾルデ』や『アーサー王物語』などに登場する伝説の人物。アーサー王伝説においては「円卓の騎士」の一人となっている。 「トリスタン」という名前がピクト系であり、またトリスタンの父親の名前もピクト系であることからトリスタンの起源はピクト人の伝承にあるのではないかと思われている。そして、この物語がコーンウォールを経て、ブルターニュへ、そして西洋の各地に移ったと見られる。 中世ヨーロッパの散文『トリスタンとイゾルデ』、または『トリスタン物語』の主要人物である。もともと『アーサー王伝説』とは別の伝説であったが、『散文のトリスタン』以後、アーサー王物語にも組み込まれた。マロリー版では中盤においてランスロット卿とともに実質的な主人公として活躍する。 名称について、英語ではトリスタン(Tristan)ないしトリストラム(Tristram)、フランス語ではトリスタン(Tristan)、ドイツ語ではトリシュタン(Tristan)ないしトリシュトラント(Tristrant)とされる〔『アーサー王 - その歴史と伝説』、10頁〕。 == あらすじ == === 生い立ち === トリスタンの伝説は各地で伝えられているため、版によって一致しないことが多い。多くの版で共通するのは、トリスタンはリオネスの王子という点と、トリスタンの出生前に父親を失った(ゴットフリート版など)、あるいは父親が母親以外の女性と関係を持ち、家庭に帰ってこなくなった(マロリー版)という悲しみから母親に「トリスタン(悲しみの子)」と名づけられた点である。 以下において粗筋を紹介するが、これは多くの版で共通するところを紹介するものであり、細部が異なるバージョンは無数に存在する。 ゴットフリート版では、両親の名前は、リオネス(ライオネス)の王メリオダスと王妃ブランシュフルール。これが、マロリー版では母の名前がエリザベスとなっていたりする。また、マーク王にしても、マロリー版やゴットフリート版では母方の叔父であるが、父方の叔父となっている版もある。 いずれにしろ、トリスタン伝説において両親は物語の出だしのみに登場するだけであり、中盤以降は登場しなくなる。そのあとは、トリスタンは叔父であるコーンウォールのマルク王の下に身を寄せることになる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「トリスタン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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