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トーラス結び目(トーラスむすびめ、Torus knot)または輪環結び目(りんかんむすびめ)とは、位相幾何学の一分野である結び目理論において、トーラス面上にぴったりと貼り付けられるような結び目のこと。絡み目の場合はトーラス絡み目(トーラスからみめ、Torus link)という。 ==(''p'' , ''q'')型トーラス結び目== ''p'' , ''q'' を互いに素または片方が0でもう片方が±1の整数としたとき、トーラス結び目の標準形として(''p'' , ''q'')型のトーラス結び目というものが定義できる。 3次元ユークリッド空間 R3 または3次元球面 ''S''3 内の自明なトーラス(中心曲線が自明な結び目となっているトーラス)を考え、メリディアンとロンジチュードに向きを与えておく(中心曲線・メリディアン・ロンジチュードの定義はトーラス#ドーナツ型を参照)。 このとき、トーラス上のある1点から出発して、トーラス上をメリディアンの方向に ''p'' 回、ロンジチュード方向に ''q'' 回だけまわって元に点に戻ってくるような閉曲線を(''p'' , ''q'')型のトーラス結び目という〔『結び目の数学』107-108頁。〕。ただし、''p'' , ''q'' が負のときは、最初に向きをつけたメリディアン・ロンジチュードとは逆向きにまわることにする。もし向きをつけてトーラス結び目を考える場合は、このとき点を移動させた方向に沿って向きをつけることにする。 (''p'' , ''q'')型のトーラス結び目は、そのトーラスのメリディアンと |''q''| 個の交点を持ち、ロンジチュードと|''p''|個の交点を持つことになる。また、特に ''q'' = 2であるようなトーラス結び目(絡み目)は、初等トーラス結び目(絡み目)という〔『結び目理論とその応用』112頁。〕。 (''p'' , ''q'')型のトーラス結び目・絡み目には他にも以下のような定義の方法がある。 ''p'' , ''q'' が互いに素でない場合は、それらの最大公約数 ''k'' と、互いに素な整数 ''p′'' , ''q′'' を使って、''p = k p′'' , ''q = k q′'' と表せるので、始点を ''k'' 個取ってそれぞれからメリディアンの方向に ''p′'' 回、ロンジチュード方向に ''q′'' 回だけまわって元の点に戻ってくるような閉曲線を交わらないようにかけば、それらはトーラス上での ''k'' 成分の絡み目となる。これを(''p'' , ''q'')型のトーラス絡み目といい、各成分は(''p′'' , ''q′'')型のトーラス結び目となる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「トーラス結び目」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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