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ドイツ労働戦線[どいつろうどうせんせん]
ドイツ労働戦線(ドイツろうどうせんせん、、略称DAF)は、ナチス・ドイツ時代において設置された、労働者・経営者の統合を図った組織。ロベルト・ライが指導者であり、きわめて巨大な規模を持っていたが、その性格は非常にあいまいであり、「最初から法的に不明確で、政治的にやっかいで、イデオロギー的に両義的」と評されている。 == 結成 == ナチ党の権力掌握後の1933年5月2日、当時ドイツにあった労働組合は次々に国家社会主義ドイツ労働者党(ナチ党)や官憲の手によって解散に追い込まれた。ナチ党は既存の労働組合を破壊した後、メンバーである労働者が反体制運動に走らないよう、早急に労働者の組織を作る必要があった。1933年5月10日、党の組織全国指導者ロベルト・ライを指導者とするナチ党の組織「ドイツ労働戦線」(略称DAF)が成立した。DAFは旧労働組合の人員だけでなく、その資産も引き継いだ。しかしDAFは旧労働組合の権利継承者ではないとされ、旧労組の債務については引き継がなかった。このため、DAFが所有する労働組合資産は「特別法ができて、正式に労組資産がDAFに移転されるまでの間」、DAFが信託管理しているという建前をとった。 党指導部は被雇用労働者のほか、手工業者・自由業者・経営者をも含む団体を作る構想であったが、国家社会主義経営細胞組織(NSBO)をはじめとするナチス左派の人々は、ナチス式の労働組合を求めていた。DAFの幹部にはこうした左派の幹部が多く参加しており、結成当初はDAF、きわめて労働組合に近い存在であった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ドイツ労働戦線」の詳細全文を読む
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