翻訳と辞書
Words near each other
・ ドイツ国会1932年選挙 (7月)
・ ドイツ国会1933年選挙 (11月)
・ ドイツ国会1933年選挙 (3月)
・ ドイツ国会議事堂
・ ドイツ国会議事堂放火事件
・ ドイツ国債
・ ドイツ国営鉄道
・ ドイツ国営鉄道 (東ドイツ)
・ ドイツ国境警察
・ ドイツ国大統領
ドイツ国家人民党
・ ドイツ国家党
・ ドイツ国家国民党
・ ドイツ国家民主党
・ ドイツ国家民主党 (東ドイツ)
・ ドイツ国家社会主義労働者党
・ ドイツ国憲法
・ ドイツ国旗
・ ドイツ国最高裁判所
・ ドイツ国有鉄道


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

ドイツ国家人民党 : ウィキペディア日本語版
ドイツ国家人民党[どいつこっかじんみんとう]
ドイツ国家人民党(ドイツこっかじんみんとう、Deutschnationale Volkspartei, 略称DNVP)は、ヴァイマール共和国時代のドイツ保守ないし右派政党ドイツ国家国民党とも訳される。
== 党史 ==

ドイツ革命がおこりドイツ帝国が崩壊し、また第一次世界大戦がドイツの敗戦に終わった1918年に誕生した。帝政時代の政党ドイツ保守党(Deutsche Konservative Partei、略称DKP)と自由保守党(Freikonservative Partei、略称FKP)、そして国民自由党(Nationalliberale Partei、略称NLP)の一部が合流して結成された政党である。主な支持層はユンカー(裕福な地主貴族)や実業家などであり、伝統的で保守的な政策を主張し、富裕層の利益を最優先にする「ブルジョア政党」であった。ドイツ帝政の復活を求める復古派も多く、ヴァイマール憲法と共和制に反対していた。そのためドイツ社会民主党など穏健左派に支配されたヴァイマル共和国政府に対して基本的には野党の立場をとっていた。
1925年から1928年頃にはやや中道化し、ヴァイマル共和国政府に協力することもあった。しかし1928年には対政府強硬派のアルフレート・フーゲンベルクが党首となったため、同党は再度保守野党の立場へと戻った。一方フーゲンベルクは反君主制論者で帝政ドイツを復活させる意図はないことを明言したため、前党首ヴェスタープ伯爵を含む帝政派保守の党員の大量離党を招いた。離党者たちは保守人民党(Konservative Volkspartei、略称KVP)を結成する。
1929年世界恐慌が起こると経済危機と共産主義の台頭を恐れた財界を代弁するフーゲンベルク率いる国家人民党は、アドルフ・ヒトラー率いる国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス党)とフランツ・ゼルテ率いる鉄兜団と「ハルツブルク戦線」と称する同盟関係を結び、パウル・フォン・ヒンデンブルク大統領の大統領内閣として成立したハインリヒ・ブリューニング内閣を攻撃した。
1932年6月ブリューニング内閣が崩壊すると、国家人民党はフランツ・フォン・パーペンに協力し、同内閣では国家人民党系の無所属右派が入閣している。パーペン内閣が倒れ、クルト・フォン・シュライヒャー将軍の内閣が成立すると、再びナチスとの提携に動き、1933年1月30日ナチス・国家人民党・鉄兜団・貴族層など保守派・右派の連立により第一次ヒトラー内閣が成立した。国家人民党からは党首のフーゲンベルクとフランツ・ギュルトナーが入閣した。フーゲンベルクが経済相兼農林食糧相、ギュルトナーが法相となっている。しかし1933年6月27日、党首フーゲンベルクが閣僚職を辞任したのを機にヒトラーから圧力をかけられて党は自主解散させられた。党員はナチス党へ移るか政治から身を引くかを選ばされた。
戦後のドイツ連邦共和国西ドイツ)の保守勢力はキリスト教民主同盟(Christlich-Demokratische Union Deutschlands、略称CDU)とバイエルン・キリスト教社会同盟(Christlich-Soziale Union in Bayern、略称CSU)のもとでひとつとなり、中道左派のドイツ社会民主党と政権を争っている。そのためドイツ国家人民党のようなポジションの政党(与党の保守政党よりも国家主義的な野党)というのはドイツ連邦議会には存在していない。1962年に一度ネオナチ系の人々が国家人民党と同名の政党を誕生させたが、まもなくドイツ国家民主党(Nationaldemokratische Partei Deutschlands、略号NPD)と合併して消滅している。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ドイツ国家人民党」の詳細全文を読む



スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.