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ドコービル ドコービル(''Decauville'' )はフランスの専用鉄道の先駆者であるポール・ドコービル(1846年 - 1922年)が1875年に設立した製造会社である。ドコービルは鉄道関連製品の他自動車、自転車なども生産したが、鉄製の枕木でナローゲージの線路を締結した軽量で、容易に運搬、敷設、分解ができる可搬式鉄道を主力商品とした。 == 概要 ==
サトウキビ農家と蒸留酒製造を営んでいたポール・ドコービルが1875年に農作物の出荷を容易にするため、400 mm 軌間の軽便鉄道の簡易な敷設方法を開発し、これを商品化した。この簡易な線路、軌匤を主力商品としてドコービル社は1875年に設立され、軌道部品、エンジンや自動車など様々な製品を作り、製品は欧州各国の植民地を中心に海外へも輸出された。ドコービルが開発した方式では、線路と関連部品を含む軌道はすべて金属で作られており、輸送、敷設、分解が容易にできる可搬式鉄道であることを特徴とする。この方式は、500 mm、600 mm軌間に拡張され、鉱山、軍事用など農業用以外でも多くの用途で使用された。特に、フランス陸軍が1888年ごろにこの可搬式鉄道に興味を示し、600 mm軌間の鉄道を作戦中の砲兵と弾薬の輸送用に拠点に配備、第一次世界大戦までに可搬式鉄道はフランス軍とイギリス軍の標準装備品となり、多数の野戦鉄道が敷設された。ドイツにも同種のものがあったが、こちらは機関車も標準化されたものが用いられた。可搬式鉄道はマダガスカル、モロッコへのフランス軍の遠征に利用されたほか、同種の野戦鉄道はドイツ領南西アフリカのオタビ鉱山鉄道で世界最長の600 mm軌間鉄道として使用された。 当初、軌道上の貨車に積まれた荷物は人力や馬力で運搬されたが、次第にドコービル社自身が開発した様々な形の小型機関車が使用されるようになった。この方式の登場は手押し車やリヤカーが主体だった重量物の運搬作業に大きな変化をもたらし、この方法はドコービルの名を冠してドコービル・システムと呼ばれ、世界中の工事現場、採石場、農場、サトウキビ畑や山岳鉄道で1950年代まで使用された。本文中ではドコービルは本稿の主題である会社名を指し、創業家であるドコービル家の人を指す場合はそれぞれの名前を付記する。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ドコービル」の詳細全文を読む
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