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ドミナートゥス ドミナートゥス()とは、帝政ローマ後期における政治形態の呼称である。「ドミヌス(、主)による支配」を意味し、日本語では専制君主制(せんせいくんしゅせい)と訳される。ドミヌスとは臣民から皇帝への呼称であるが、使用自体は五賢帝のころにはすでに確認できる。 ==ドミナートゥスの誕生== 古代ローマは、初代皇帝アウグストゥス(実質的にはガイウス・ユリウス・カエサル)から帝政に移行したとされる。しかしながらカエサルが暗殺された経緯から、アウグストゥスは君主制に対するローマ市民のアレルギーを熟知していた。そこでアウグストゥスは、実質としては君主でありながら、建前としては共和制を遵守する姿勢を貫き、これは後のローマ皇帝にも継承された。これを「元首政(プリンキパトゥス)」と呼ぶ。 しかしながら3世紀の危機と呼ばれる混乱期において、わずか1〜2年で皇帝が交代するという異常事態(軍人皇帝時代)となり、ローマ皇帝の権威は失墜した。 軍人皇帝時代の混乱の収拾を図るべく、皇帝ディオクレティアヌスは改革を行い、これ以降はローマ皇帝は建前としても実質としても、君主になったとされる。この体制を後世になって専制君主制(ドミナートゥス)と呼ぶ。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ドミナートゥス」の詳細全文を読む
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