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ドムス ドムス(domus)はラテン語で家屋または家庭を意味する。古代ローマでは、共和政ローマとローマ帝国の時代に上流階級および中流階級の自由民が住んだ住宅を指した。ローマの版図の主要な都市に広く分布していた。近代英語の "domestic"(家庭の) はこの「ドムス」が語源である。裕福なローマ人は都市にあるドムスのほかに、郊外や領地にヴィッラと呼ばれるカントリー・ハウスを所有していた。特に時代が下るとヴィッラに定住するローマ人が増え、ヴィッラは大きくなっていき、周囲に壁を築いて城塞都市化していった。 古代ローマのエリート階級の人々は、住居に凝った大理石の装飾を施し、大理石のパネルやドア枠や円柱を使い、高価な絵画やフレスコ画を飾った。下層階級のローマ人はごみごみし汚れた狭い賃貸集合住宅インスラに住んでいた。この多層集合住宅は可能な限り階を重ねて建てられ、ドムスに比べれば遥かに質素だった。 == 歴史 == ローマ人以前のエトルリア人の住居は、上流階級であっても簡素なものだった。それらは狭く、中央のホールの頂上に天窓が開いている設計だった。ウェスタ神はかまどの神であり、その礼拝は各家庭で始まったと考えられることから、ウェスタ神殿の形状はそういった古い住居の形状になっていると考えられている。エトルリア人の住居は草葺き屋根で、暖炉の煙を逃がすように中央に穴があり、全体的に泥と木材で作られていた。この構造がアトリウムの起源とされている。ローマが貿易と征服で繁栄するにつれて、裕福なローマ人の住居は徐々に大きく贅沢になっていき、エトルリア人のアトリウムとギリシア人のペリスタイルを取り入れるようになっていった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ドムス」の詳細全文を読む
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