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『ドラゴンボールGT』(ドラゴンボールジーティー、DRAGON BALL GT)はアニメ『ドラゴンボールZ』の続編として制作されたオリジナルストーリーのテレビアニメ。略称表記は『DBGT』〔公式サイトのニュースにて〕。 1996年2月7日から1997年11月19日までフジテレビ系で放送された。全64話+番外編1話。 == 作品解説 == アニメ『ドラゴンボールZ』の最終話から5年後〔物語は孫悟空とブルマが出会ってから40年後。〕の世界を舞台とした、アニメオリジナル作品である。『ドラゴンボール』(以下、『元祖』)『ドラゴンボールZ』(以下、『Z』)と続く『ドラゴンボール』アニメシリーズの続編。 原作漫画の連載終了後も、水曜夜7時のゴールデンタイム枠で『ドラゴンボール』のアニメシリーズを続けたいというスタッフ、テレビ局、スポンサーらの意向により、悟空の孫娘パンやトランクスたち次世代の子供たちが活躍する「魔人ブウとの最終決戦終結から最終話までの10年間」を描くオリジナルストーリーで新作を作りたいという意見を、原作者の鳥山明や週刊少年ジャンプ編集部に伝えた際、打ち合わせの中で出た意見を踏まえ、「原作の最終話のその後」を描くという方向性が決定したことで制作が開始された〔「あのころのGT プロデューサー森下孝三インタビュー」『ドラゴンボールGT DVD-BOX特製ブックレットDragonbook』、44-49頁。〕。原作の「その後」をアニメのみのオリジナルで展開した、孫悟空の新たな冒険ストーリーであり〔「What is「GT」?」『ドラゴンボールGT DVD-BOX特製ブックレットDragonbook』、2-3頁。〕、原作者の鳥山明は「原作の壮大なサイドストーリーであるドラゴンボールGTを僕と一緒に楽しく観ていただければ幸いです」とコメントしている〔「鳥山明先生からのメッセージ」『DRAGON BALL GT DVD BOX Dragonbook』、1頁。〕。 究極のドラゴンボールの力によって孫悟空が子供になったことから始まる。悟空が子供になり、それに伴い瞬間移動も使えなくなったのは、次世代の子供であるパンたちの物語に、悟空をどう絡ませるかを考えたとき、本作の段階で孫悟空はすでに50歳代となり、強くなりすぎて成長を描くことが難しかったことと、あえて悟空を子供に戻して様々な制限を設けたほうがドラゴンボール探しで宇宙を旅する冒険の幅も膨らむだろうという理由から〔「ウラ話Q&A編」『ドラゴンボールGTパーフェクトファイルVol.1』集英社、1997年5月19日、ISBN 4-83-421524-5、40-42頁。〕〔「DRAGON BALL Q 前川淳ストーリーQ&A」『ドラゴンボールGT DVD-BOX特製ブックレットDragonbook』、56-59頁。〕〔。 アクションやギャグがある雰囲気でドラゴンボール探しの旅に出る『元祖』初期のスタイルに戻そうというアイデアを元に、原作の世界観が深く広いため、地球よりも宇宙のほうがスケール的には、どんな奴がいても許されるだろうという考えから〔〔〔、第26話までは宇宙が舞台となり、惑星冒険ものやスペースオペラの体裁をとった内容となっている。第3話のシナリオが終わった頃、「こんな旅の話をずっとやっても面白くないんじゃないか」、「ドラゴンボールシリーズなら、やはり爽快感が欲しい」という考えに到り、打ち合わせの中で「地球が危ないという話がいい」、「個性的な敵が出て、その関わりの中で戦う展開が面白い」という方向性が出たことから、原作同様、ロードムービー路線からバトル路線へ自然と移行していく構成となった。また前作『Z』で、幼い子供の視聴者は、悟空が出ていない展開が続くと気持ちが離れてしまっていたことなどを理由に、戦闘パートは悟空を主軸にした展開中心となった〔。そのため、前作まで準主役であった孫悟飯や孫悟天(ゴテンクス)などを主軸とした戦闘パートは本作ではなくなった。『Z』が原作連載終了後も物語の展開を引き延ばしていたのは、本作の製作に充てる準備期間が必要になったことも影響している。 前作からスタッフが大幅に交代しており、またこの年から東映動画制作の全ての新番組アニメに「ファイン・ネガ・ビデオシステム〔東映ラボ・テックにそのシステムに関する表記あり。〕」が導入された影響で、本編中の色味が変更された。放映中にも主要スタッフが大幅に変動しており、松井亜弥の産休による降板でシリーズ構成が不在に、ベビー編以降の脚本担当は武上純希と前川淳とおおいとしのぶの3人によるローテーションとなるが武上は39話で降板し、以降は2人で残りのエピソードを書き上げた。作品のBGMは『Dr.スランプ アラレちゃん』の時代から15年間BGM作曲に携わってきた菊池俊輔からビーインググループ(Ading)在籍の徳永暁人(現『doa』メンバー)にバトンタッチされ〔その関係で主題歌も3代目エンディングの工藤静香を除いて全てビーイング系アーティストが担当。〕、本作のために作曲されたBGMと映画『ドラゴンボール 最強への道』でのBGMが使われた。 なお、前作『Z』までは音声面はモノラル放送で、提供クレジットはブルーバック画面であったが、今作より音声面はステレオ放送となり〔第4話まではモノラル放送であった。〕〔本作のテレビ放送ではDATをマスター音源としているが、当時地上波で放送されたこともあって周波数特性・ダイナミックレンジの制約がある。〕 、同時に提供クレジット画面は、イラスト入りの静止画となっている〔放送中の1997年3月12日以降からは(制作局の局舎が現在の台場社屋(FCGビル)に移転したため)提供クレジットフォントがJTCウィンシリーズに変更された。〕 。 本放送と、それに準じたテレビ放送用のマスターを用いた再放送の最終話では、クライマックスに『元祖』と『Z』を含めた全主要声優や主要スタッフの名が流れたが、DVD版や再放送では16mmフィルムから直接起こされたマスターであるため、これらのスタッフ名は収録されていない。 『ドラゴンボール』シリーズ最後のハイビジョン非対応放送であり〔『ドラゴンボール改』ではハイビジョン対応放送となる。〕、フジテレビ・東映アニメーション共同制作作品としては最後のセル制作によるTVシリーズでもある〔後番組『ドクタースランプ』からはデジタル制作へと移行。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ドラゴンボールGT」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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