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ナニワ金融道 : ウィキペディア日本語版
ナニワ金融道[なにわきんゆうどう]

ナニワ金融道』(ナニワきんゆうどう)は、青木雄二による日本漫画1990年から『モーニング』(講談社)にて連載された。単行本全19巻のほか、1999年からは文庫版全10巻が出版された。1992年講談社漫画賞1998年手塚治虫文化賞マンガ優秀賞受賞作品。
1996年からは不定期でフジテレビ系でテレビドラマも放送されている。
2003年の作者没後、2007年から続編にあたる『新ナニワ金融道』がスタートしている。またスピンオフ作品として『新ナニワ金融道外伝』とその続編となる『新ナニワ金融道外伝ファイナル』がある。
== 作品概要 ==
商業の町大阪を舞台に、マチ金(消費者金融)会社「帝国金融」(セリフ中ではこの表記、看板等では「帝國金融」)の営業マン灰原達之と、借金にまつわる因業深い人間模様を描いた作品。連帯保証人になった彼氏の借金の肩代わりをしてソープ嬢になる女、ご祝儀を盗まれてしまい穴埋めに奔走したあげく取り込み詐欺に手を出し破滅する男、詐欺的先物取引で全てを失う小学校教頭、法律の網の目をかいくぐる闇金融業者、更にはライバル企業との対決など、様々な人間や社会の裏表を描く。〔週刊SPA!で連載されている『新ナニワ金融道青木雄二伝』によると、最終的にはマルクス主義唯物論を通じて今日の資本主義の限界と矛盾を訴えたかったそうであるが、思想的内容の持ち込みをモーニング編集部に止められてしまい青木はストレスを抱え込んでしまったという。〕青木雄二の独特なアクのある絵が読者に強いインパクトを与え、人気作となった。最初は5週程度掲載される予定であったが、第1回目の掲載時に読者から多大な支持を得て連載が決定した。
作中では舞台となった大阪に合わせ関西弁(主人公の灰原だけは標準語)や、ステレオタイプな大阪として猥雑な雰囲気を描いている。
舞台となる地名、背景に登場する看板や物などに独特の名づけられ方がされているのも特徴で、連載当時の社会事象・事件等を茶化したものや、猥雑な文字列が容赦なく多用されている。登場人物の名前も多くはこの方法で名付けられているが、帝国金融の社員たちにはこの演出が適用されず、ごく一般的な名前が付けられている(ただし、読売ジャイアンツの選手名をもじった名前である)。また住所の番地や車のナンバーなど、数字が絡むものには頻繁に893(=ヤクザ)という文字列が使用されている。
* 「ミナミセンズリ銀行」こと「銭田掏二朗」※下記「主要登場人物」参照
* バブル景気で一山当てた「肉欲企画」と、その社長「肉欲棒太郎」
* 一流企業「巨大長商事」の社長「巨根三郎」
これらは生の修羅場を容赦なく活写することへの青木の強いこだわりの賜物である。『罪と罰』に強い影響を受けていると考えられている。表向き綺麗な看板でも現実にしていることは薄汚いことを主張するため、逆に作中の看板には猥雑な文字列を堂々と使用している。しかし『BSマンガ夜話』で取り上げられた際に、看板の映ったコマを(画面に映し出すことは問題なかったものの)出演者同士で「あまり口に出して読まないように」と互いに注意しあったという逸話がある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ナニワ金融道」の詳細全文を読む



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