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ナポレオン法典 : ウィキペディア日本語版
フランス民法典[ふらんすみんぽうてん]

フランス民法典(フランスみんぽうてん、)は、フランス私法一般法を定めた法典ナポレオン・ボナパルトが制定に深く関わっている経緯から、ナポレオン法典(Code Napoléon)ともいう。なお、ナポレオン諸法典(codes napoléoniens)と言うときはナポレオン治下に制定された諸法典(すなわちナポレオン五法典(cinq codes napoléoniens))をさす。
国籍において血統主義を定め、出版において検閲著作権を規定した。
1800年8月12日に4名の起草委員が任命され、護民院立法院における審議は必ずしも容易ではなかったが、1章ずつ法律として成立し施行された。1804年3月21日に36章をまとめた法典として成立した(第3編第15章は同月27日に可決され追加)。
起草委員は以下の4名にナポレオンが参加して法典を制作した。
*:委員長。破毀裁判所長官。
*:破毀裁判所検事・書記。
*:捕獲審検委員会政府委員
*:破毀裁判所判事。
当初の題名は「フランス人の民法典」(Code civil des Français)であったが、ベルギードイツのライン左岸地方、オランダ王国にも適用されることとなったことから、1807年9月3日の法律で「ナポレオン法典」(Code Napoléon)に改題された。ナポレオンの失脚に伴い、1816年には元の「フランス人の民法典」に改題されるが、ナポレオン3世の下で1852年に再び「ナポレオン法典」に改題され、その後、正式には改題されていない。もっとも、フランスの法令や実務においては、単に民法典(Code civil)と呼ばれ「ナポレオン法典」との呼称は廃用されている。
== 概要 ==
ローマ法フランス全土の慣習法封建法を統一した初の本格的な民法典で、「万人の法の前の平等」「国家の世俗性」「信教の自由」「経済活動の自由」等の近代的な価値観を取り入れており、近代市民社会の法の規範となった。後に日本旧民法編纂の際にも参考とされた。エジプトを始め、イスラム世界でも影響を受けている国がある。
2012年6月現在での編別は以下のとおり。人、物、行為に分けるローマ法における法学提要式を採用している。
*序章 法律一般の公示、効果および適用
*第1編 
 *第1章 私権
 *第1章の2 フランス国籍
 *第2章 民事身分証書
 *第3章 住所
 *第4章 不在者
 *第5章 婚姻
 *第6章 離婚
 *第7章 
 *第8章 養子
 *第9章 親権
 *第10章 未成年者および親権解放
 *第11章 成年および法律により保護を受ける成年者
 *第12章 未成年者および成年被後見人遺産の管理
 *第13章 連帯市民協約および内縁
 *第14章 暴力の被害者の保護の方法
*第2編 財産、および所有権の種々の変容
 *第1章 財産の区別
 *第2章 所有権
 *第3章 用益権、使用権および居住権
 *第4章 役権すなわち地役権
*第3編 所有権取得の種々の方法
 *一般規定
 *第1章 相続
 *第2章 恵与
 *第3章 契約すなわち合意による債務一般
 *第4章 合意なく形成される約務
 *第4章の2 瑕疵ある製造物の責任
 *第5章 夫婦財産契約および夫婦財産制
 *第6章 売買
 *第7章 交換
 *第8章 賃貸借契約
 *第8章の2 不動産開発契約
 *第9章 会社
 *第9章の2 共有する権利の行使に関する合意
 *第10章 貸借
 *第11章 寄託および係争物寄託
 *第12章 射幸契約
 *第13章 委任
 *第14章 信託
 *第15章 和解
 *第16章 仲裁付託
 *第17章 参加型手続の合意
 *第20章 消滅時効
 *第21章 占有および取得時効
*第4編 担保
 *第1章 人的担保
 *第2章 物的担保
*第5編 マヨットに適用される規定
 *序章 序章に関する規定
 *第1章 第1編に関する規定
 *第2章 第2編に関する規定
 *第3章 第3編に関する規定
 *第4章 不動産の登録および不動産に対する権利に関する規定
なお、第5編は2002年のオルドナンスにより追加されたもの(当時は第4編)である。
第4編は2006年のオルドナンスにより第3編より分離して追加されたものであり、この改正作業の中心となったのはパリ第2大学のグリマルディ教授であった。
現在、同大学の名誉教授を中心に債務法全面改正作業が、ペリネ=マルケ教授を中心に物権法改正作業が進められている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「フランス民法典」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Napoleonic Code 」があります。



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