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ナン(ペルシア語、ウルドゥー語、ウイグル語 、ヒンドゥスターニー語 、タミル語 、英語 )は、インド、パキスタン、中央アジアのタジキスタン、中国新疆ウイグル自治区、ウズベキスタン、アフガニスタン、イラン、クルディスタンなどで食べられるパンである。 語源はペルシア語。平たく楕円形で、大きな草履のような独特の形をしていて、所々ぽこぽこ膨れているものが多い。インドのものは他国と異なり、二等辺三角形あるいはへら型をしている。パキスタンやウイグルのナンは丸いものが多い。ウイグルのギルデ・ナン()は中央に穴があいており、形はベーグルとよく似ている。 小麦粉と塩、水、酵母を主材料とし、国によってはヨーグルト、牛乳、油脂、時には鶏卵、少量の砂糖、スパイス類も入ることがある〔井上好文『パンの辞典』旭屋出版 2007,p143、144、145〕。 == 各国のナン == === インド === 自然種(小麦などに含まれる野生酵母菌を自然発酵させた種)で発酵させた生地を、へら型にのばしてタンドゥールと呼ばれる窯の内壁に貼り付けて焼いたもの〔長野 (2010)、pp.264, 270〕。精製した小麦粉を使い、生地にヨーグルト、牛乳、ギー、少量の砂糖を加える。厳格な菜食主義者は鶏卵は使用しない。ローティー(パン類の総称)の一種である。 インド料理店ではカレーを食べる際に提供される事が多い。最近ではファミリーレストランや学校給食、カレー専門店の中にもナーンを提供する店が多くなった。このため、インド風のナーンを焼くために小麦粉などを調整したナンミックスや業務用の冷凍食品も流通している。スーパーマーケットでも家庭用に焼いたものや、冷凍食品が売られている場合も多い。 ナーンはインド国外ではインド料理を代表するパンとしてよく知られているが、インドでは大きなタンドゥールを持つ家庭は少なく、精白した小麦粉で作るナーンはぜいたく品である。ほとんどのインド人はナーンを日常的に食べることはなく、北インド料理を出す高級料理店で供される程度であり、食文化の異なる南インドではまず供されない〔インド料理とタンドール 〕。日常的に食べられるのはむしろ少しの燃料とタワー(鉄板)があれば焼ける全粒粉のフラットブレッドの一種チャパティである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ナン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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