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ナースホルン : ウィキペディア日本語版
ナースホルン

ナースホルン(独:Nashorn)とその初期型・ホルニッセ(独:Hornisse)は、第二次世界大戦期にドイツで開発された対戦車自走砲。ナースホルンはサイ、ホルニッセはスズメバチの意味。制式番号はSd.Kfz.164。
== 概要 ==
1941年、ドイツ陸軍はバルバロッサ作戦の緒戦でソ連のT-34KV-1のような防御力に優れた戦車に接し、これらの重装甲戦車を撃破できる対戦車自走砲の必要性を実感した。
1941年9月、ベルリンのアルケット社(独:Altmärkische Kettenwerke GmbH)がサイズの近いIII号戦車とIV号戦車のシャーシを統合し自走砲専用としたIII/IV号火砲搭載車輌が開発され、翌年7月にヒトラーによって15cm榴弾砲の搭載が決定された。これは後のフンメルであるが、10月に完成した試作車を謁見したヒトラーは、当時完成間近であった新型対戦車砲・8.8 cm PaK 43を搭載した対戦車自走砲バージョンの開発を指示した。しかし実際には同じ砲身を用いる8.8 cm PaK 43/41をベースにしたPaK 43/1が搭載され、1943年2月に試作車が完成、5月までに100輌の生産が命じられた。与えられた制式名称は 8.8cm Pak43 (L/71) auf Fahrgestell Panzerkampfwagen III/IV (Sf) または8.8cm Pak43 (L/71) auf Geschützwagen III/IV だが、もっぱら対戦車自走砲ホルニッセ (Panzerjäger Hornisse) と呼ばれた。
PaK 43/1用の弾薬のうち、タングステン・カーバイドを弾芯とした硬芯徹甲弾 Pzgr. 40/43 では、1,000m先から30度の侵入角でも190mmの貫徹力を示した。この比類のない性能を示した砲弾は、敵の射程範囲外から攻撃を行うこと(アウトレンジ攻撃)を可能にした。
自走砲専用車台では戦車型より全長が伸ばされており、エンジンは後部から中央部へ移されていた。また、足回りの重量制限から装甲を削らざるを得ず、オープントップの戦闘室周りで10 mmしかない装甲板では、乗員はほとんど無防備に近い状態だった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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