翻訳と辞書
Words near each other
・ ニューディール連合
・ ニューデイズ
・ ニューデザインパラダイス
・ ニューデシン
・ ニューデジタルケーブル
・ ニューデパートダイカイ
・ ニューデリー
・ ニューデリーオートエクスポ
・ ニューデリー・メタロベータラクタマーゼ
・ ニューデリー日本人学校
ニューデリー空中衝突事故
・ ニューデリー駅
・ ニュートウキョウ
・ ニュートウキョウー
・ ニュートニア (小惑星)
・ ニュートピア
・ ニュートピア2
・ ニュートピアII
・ ニュートラ
・ ニュートラックいいたて


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

ニューデリー空中衝突事故 : ウィキペディア日本語版
ニューデリー空中衝突事故[にゅーでりーくうちゅうしょうとつじこ]

ニューデリー空中衝突事故(ニューデリーくうちゅうしょうとつじこ、英語:Charkhi Dadri mid-air collision)は、1996年インドで発生した空中衝突事故(航空事故)である。この事故は民間航空機による空中衝突事故としては世界最悪であり、航空機事故ではテネリフェ空港ジャンボ機衝突事故日本航空123便墜落事故に続いて、世界3番目の死者数を出した事故である。
== 事故の概略 ==
現地時間1996年11月12日18時32分、サウジアラビア航空763便(ボーイング747-100B、機体記号:HZ-AIH、1982年製造。インド・ニューデリーサウジアラビア王国ダーラン経由同国ジッダ行き)は、ニューデリーのインディラ・ガンディー国際空港を離陸した。763便にはアル・シュバイリー機長、ラジール・カーン副操縦士ら乗員23と乗客289名の合計312名が搭乗しており、乗客の多くはサウジアラビアに出稼ぎに向かうインド人労働者であった。
同じころ、カザフスタン航空1907便(イリューシンIl-76貨物機、機体記号:UN-76435、1992年製造。カザフスタン共和国シムケント発インド・ニューデリー行き)は、インディラ・ガンディー国際空港への着陸のため、763便と同じ空域を降下中であった。1907便には、乗員10名、乗客27名の合計37名が搭乗していた。
763便は離陸に伴い、18時32分、管制官から高度10000フィートへの上昇を指示され、事故5分前の18時35分、さらに高度14000フィートへの上昇を指示された。763便は指示に従い、高度14000フィートを維持して飛行した。
1907便は18時32分、インディラ・ガンディー国際空港管制塔に対し、高度23000フィートを飛行している事を通報した。管制官は高度15000フィートへの降下を指示した。この際、管制官は1907便に対し、12時の方向約5マイルの地点に、正対して進行してくるサウジアラビア航空のボーイング747型機がいる事を通報し、同機を視認したら管制官に通報するよう指示した("is an identified traffic 12 o'clock, reciprocal Saudia Boeing 747, 14 miles. Report if in sight.")。1907便は上記通報を受信した旨管制官に通報した。
1907便は高度23000フィートで当該空域に飛来したが、同機の機長は水平飛行に移行する高度を副操縦士に指示することなく降下を続けた。さらに、1907便の通信士は、英語を解さない機長、副操縦士、航空機関士、航法士に対して上記管制官からの警告を通訳していなかった。このため、1907便の機長と副操縦士は、衝突の3秒前に763便を視認するまで事態を把握できなかった。尚、両便とも空中衝突防止装置(TCAS)が装備されていなかった。
18時40分、1907便の機長は初めて通信士に管制官から指示された高度を確認した。この時点で、1907便は既に高度14090フィートまで降下していた事が事故調査によって明らかになっている。衝突の3秒前、1907便の航空機関士が12時の方向に同高度を飛来してくる763便を視認し、上昇に転ずるべくエンジンスロットルを全開とした。
18時40分、1907便と763便は、1907便の左翼が763便の第1・第2エンジンおよび後部胴体にぶつかる形で空中衝突した。763便は破壊されたエンジンと胴体が発火し、空中分解して墜落した。1907便は左翼を失い、衝突後約10秒間上昇を続け高度15,700フィートに達したところで失速し、墜落した。両機共に生存者はなかった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ニューデリー空中衝突事故」の詳細全文を読む



スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.