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ニュートン環[にゅーとんかん]
ニュートン環(ニュートンかん、Newton's rings)は、接触させた2つの凸レンズもしくは凸レンズと透明な板に光を当てたときに観察される同心円状のリングである。ニュートン・リングともいう。これらが作る隙間の両面で反射される光波の干渉によって起こるとして説明できる。 ==概要==
ニュートン環は接触点を中心とした同心円状の多数のリングとして表れ、その幅は内側は広く外側ほど狭くなる。凸レンズは湾曲が少ない(曲率半径が大きい)ものの方がリングが大きくなり観察しやすい。反射光を観察した場合、中心は必ず暗い領域となる。太陽光のような白色光だとリングは虹のように色づいて見え、中心に近いところでは明るいリングの内側が青、外側が赤っぽくなる。ただしこの並びは周辺では不明瞭となる。光が単色光の場合にははっきりした明暗のリングが見え、波長の長い赤い光では大きく、短い青い光では小さくなる。 こうしたいわゆる干渉縞は材質にはよらず、単に2つの透明な物質の間に光の波長に比較しうる程度の細い隙間があれば日常的に観察できる。隙間とは逆に極めて薄い膜でも本質的には同様で、ニュートンは上述のニュートン環の色の並びが、箱の中にそっと置いた石鹸の泡の表面で観察される虹色と正確に同じ順序をもつことに気づいていた〔ニュートン『光学』(1983) pp.199–204.〕。類似した干渉縞は、はりあわせたプラスチックの隙間や、水面に薄く広がった油膜、薄いラップフィルムなどでも観察できる。ニュートン環はこうした波の性質をもつ光の干渉の効果を簡単な道具で端的に示すことができるものであるため、教育上も有用であり干渉やイリデッセンスの典型例としてよく取り上げられる。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ニュートン環」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Newton's rings 」があります。
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