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ニューナンブM60[にゅーなんぶえむ60]
ニューナンブM60は、新中央工業(後にミネベアに吸収合併)社製の回転式拳銃。1960年より日本の警察官用拳銃として調達が開始され、その主力拳銃として大量に配備されたほか、麻薬取締官や海上保安官にも配備された。生産は1990年代に終了したが、2015年現在でも、依然として多数が運用されている。 == 来歴 == 日本の警察官は、内務省警視庁および府県警察部時代には、基本的にサーベルを佩用するのみで、銃火器の装備は刑事や特別警備隊、要人警護要員や外地の警察部など一部に限定されていた。日本の降伏直後には日米双方が混乱しており、アメリカ側が警官の非武装化を志向したと解釈された時期もあったが、1946年1月16日、連合国軍最高司令官総司令部よりSCAPIN-605として「日本警察官の武装に関する覚書」が発出され、拳銃により武装できることが明文化された。その後しばらくは、戦前の警察組織から引き継がれたFN ブローニングM1910やコルトM1903のほか、GHQの指令を受けた旧日本軍の武装解除や民間からの回収によって入手された十四年式拳銃や九四式拳銃などが用いられていたが、老朽品が多く、また種類も雑多であった。1949年夏よりこれらの拳銃はGHQに回収され、かわってアメリカ軍の装備から、S&W ミリタリー&ポリス(戦時型のビクトリー含む)やコルト・オフィシャルポリス(戦時型のコマンド含む)、コルト・ガバメントやM1917リボルバーなどが貸与されるようになった(のちに供与に切り替え)。これによって充足率は急激に向上し、1951年には全ての警察官への支給が完了した〔。しかし、アメリカ軍の供与拳銃、特に多数を占める45口径拳銃は、第一次世界大戦以来の老朽品であり、耐用年数を過ぎて動作不良や精度低下を来していたほか、警察用としては威力過大であり、大きく重いために常時携帯の負担が大きいという不具合も指摘されていた。60年安保対策として警察官が増員され、再び銃器の充足率が低下していたこともあり、まず1959年よりチーフスペシャルなどの輸入による新規調達が開始された〔。 一方、新中央工業では、通商産業省からの指示を受けて、1957年より国産拳銃の開発に着手していた。これによって開発されたのが本銃であり、1959年11月に行われた外国製拳銃との性能審査では優良な成績を納めた。1960年より日本の警察への納入が開始され〔、昭和43年度以降、日本の警察が調達する拳銃は本銃に一本化されることとなった〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ニューナンブM60」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 New Nambu M60 」があります。
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