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ハイディンガーのブラシ : ウィキペディア日本語版 | ハイディンガーのブラシ
ハイディンガーのブラシ () は内視現象のひとつで、偏光している可視光を見たときにヒトの視野の中心部にかすかに現れる束状の模様をいう。 ==概要== 横波である光は、電場・磁場がある方向に振動している。 太陽光のような一般的光はこの振動方向がさまざまに入り混じったものだが、青空や反射光はある特定の方向へと振動が偏った偏光した光である。 一部の渡り鳥や昆虫の眼はこの偏光した光の振動方向を感じとる力があり、太陽が直接見えなくても青空の偏光によって方角を知る手掛かりとしている。 また、タコやイカの眼にも偏光を感知する力があることが知られている。 ヒトには通常こうした偏光を感じとる力がないと思われがちだが、実はヒトの眼も光の偏光がわかる。 偏光した光をよく観察するとハイディンガーのブラシとよばれる淡い模様が視野の中心部に感じとれる。 これは黄色のくびれた束ないし蝶ネクタイ型の境界のぼやけた小さな模様であり、さらにより目立ちにくいが黄色い模様に直交した青みがかった模様がある。 ただし、ブラシがどの程度はっきり見えるかには個人差があると思われ、まったく見えないと言う人からはっきり見え過ぎて邪魔になると言う人までいる。 このブラシの典型的な大きさは角度の 2 ~3 度程である。 学術的にはこの現象はオーストリアの地質学者ヴィルヘルム・フォン・ハイディンガー () が偏光した光の元で鉱物を調べているときに発見され、1846年に報告された。 この模様がブラシとよばれているのはその境界がぼやけて見えることによる。 ドイツ語では、ハイディンガー=ビュッシェル () といい、ビュッシェルは「束」の意味である。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ハイディンガーのブラシ」の詳細全文を読む
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