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ハウルの動く城 : ウィキペディア日本語版
ハウルの動く城[はうるのうごくしろ]

ハウルの動く城』(ハウルのうごくしろ)は日本の長編アニメーション映画
スタジオジブリが製作し、2004年11月20日に公開された。
監督は宮崎駿
イギリス作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズファンタジー小説魔法使いハウルと火の悪魔』(原題:''Howl's Moving Castle'')を原作とし、呪いで老婆にされた少女ソフィーと魔法使いハウルの奇妙な共同生活が、宮崎監督により「戦火の恋」を柱として脚色され描かれている〔スタジオジブリ責任編集『THE ART OF HOWL'S MOVING CASTLE 』徳間書店, 2005, p10, ISBN 4-19-810010-1〕。
物語前半は比較的原作に準じているが、後半は原作には無かった戦争が付け加えられるなど全く違った展開になっている。原作者のジョーンズは「ハウルの性格を変えないように」とだけ注文をつけ、映画の感想を「とても素晴らしかった」「宮崎は私が執筆したときと同じ精神で映画を作った」と語っている〔叶精二『宮崎駿全書』フィルムアート社, 2006年, p283, ISBN 4-8459-0687-2〕。スタジオジブリの宮崎駿監督の長編映画としては『魔女の宅急便』以来、15年振りとなる他者原作の作品となった〔間の『耳をすませば』も 他者による漫画原作の作品だが、こちらの監督は近藤喜文。〕。
== あらすじ ==
帽子屋の少女ソフィーは、兵隊にからまれていた所を魔法使いのハウルに助けられる。しかしハウルも、彼をつけ狙う"荒地の魔女"に追われているところだった。その夜、ソフィーは魔女の呪いで老婆にされてしまう。帽子屋に居られなくなったソフィーは、荒地で不思議なカカシの"カブ"を助け、彼が連れてきたハウルの動く城に出会う。
城の暖炉には火の悪魔カルシファーがいた。彼はハウルとの契約に縛られて、こき使われている。城を動かしているのもカルシファーの魔力だ。彼はソフィーに、ハウルとの契約の謎を解いて、自由にしてほしいと頼んでくる。ソフィーは城の掃除婦になるとハウルに言って、そのまま城に住むことになる。
隣国との戦争が始まると、王に仕える魔法使いのマダム・サリマンがハウルに国への協力を求めてくる。サリマンはハウルの昔の師匠で、悪魔と取引をしたハウルが彼女の元を去ったことを嘆いていた。彼女はハウルが協力するならば悪魔と手を切る方法を教え、協力しないならば魔力を奪うという。悪魔と取引していた荒地の魔女も、サリマンに魔力を奪われてしまう。ソフィーはサリマンの前でハウルを弁護したが、サリマンは国に協力しないハウルを襲い、その後も彼を狙い続ける。ハウルはサリマンから隠れるため、それまで住んでいた城からソフィーの帽子屋へ魔法で引越しをする。普通の老婆に戻った荒地の魔女も家族に加わる。
しかし町は空襲を受け、ハウルはソフィーを守るために戦いに行ってしまう。ソフィーは、彼が戦うのは町に彼女達がいるからだと考え、帽子屋を出て荒地の城に戻り、それからハウルを助けに行こうとする。その時、荒地の魔女が、彼女が欲しがっていたハウルの心臓をカルシファーが持っていたことに気づく。彼女はカルシファーに手を触れて火達磨となり、ソフィーは思わず2人に水を掛ける。するとカルシファーの魔力に支えられていた城は崩れ、ソフィーは残骸と共に谷底へ落ちる。谷底でソフィーは、ドアの残骸の先が別な世界とつながっていることに気づき、その世界で子供時代のハウルを見つける。ハウルが流星を飲み込み、胸から火に包まれた心臓を取り出すのを見たソフィーは、彼らに「きっと行くから未来で待ってて」と叫びながら元の世界に帰る。いつの間にか、彼女の姿は老婆から少女に戻っている。
元の世界では、悪魔のような姿に変わり果てたハウルが、精気を失った顔で待っている。ハウルは自分をずっと待ってくれていたのだと、ソフィーは気づく。ソフィーが荒地の魔女からハウルの心臓を受け取って彼の胸に戻すと、流星に戻ったカルシファーは自由になって飛び去り、ハウルも精気を取り戻す。カルシファーの魔力に支えられていた城の残骸が崩れ、乗っていたソフィー達は谷へ落ちそうになるが、カカシのカブが身を投げ出して防ぐ。ソフィーがカブに感謝のキスをすると、カブは人間の姿に変わる。彼は呪いを掛けられていた隣国の王子で、国に戻って戦争を終らせるという。その様子を魔法で見たサリマンは、このバカげた戦争を終らせようと語る。カルシファーも、みんなといたいと帰ってくる。ソフィーとハウルはキスをする。新しくなったハウルの動く城は、皆を乗せて空を飛んでいく。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ハウルの動く城」の詳細全文を読む



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