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ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン : ウィキペディア日本語版
ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン

ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン」(Happiness is a Warm Gun)はビートルズの楽曲である。1968年に発表されたイギリス盤公式オリジナル・アルバムザ・ビートルズ』(ホワイト・アルバム)に収録。
== 解説 ==
本作はLPレコードでは、A面最後に配置されていた。作詞作曲はレノン=マッカートニー名義だが、実際はジョン・レノンの作。製作中の仮題は「Happiness is a Warm Gun in Your Hand」。ビートルズのプレス・オフィサーであったデレク・テイラーが作詞に一部協力している。
この曲は元々「ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン」と「マザー・スーペリア・ジャンプト・ザ・ガン」と「アイ・ニード・ア・フィックス」という3つの曲を1つにつなげたとレノンは語っている。70のテイクを重ねた上、うまく演奏できた部分を切り張りして完成された。それは、ギターが4分の3拍子、ドラムが4分の4拍子となるポリリズムが取り入れている部分があり、一度に通して演奏するには複雑なためである。結局、詞も曲調も異なった3つの部分からなる作品に仕上がった。
レノンはこの曲について、「ロックンロールの歴史みたいなもの」と述べている。曲はそれぞれ三分以下の五つの部分から成り、軽快な短い部分から始まる。次に、ドラムベース、そしてディストーションのかかったギターが入る。この部分のシュールな曲想は、LSDでのトリップ体験からとられたと言われている。曲は不吉な印象を強めていき、同じ詩節が繰り返される。最後の部分はドゥーワップパロディーで、「バン・バン、シュート(撃て)」というバックコーラスが入る。
歌詞に見える「」は、「性交」、「ヘロインの使用」、そして「火器全般」などの隠喩であると解釈されることが多い。いずれも、「他者の犠牲の上に成り立つ自己満足」という主題を示している。ただしレノン自身は、この曲はドラッグとは関係ないとしている。
# 歌詞の一連目には、性欲の発散を求める男が現れ、標的となる相手(妻)の苦痛を省みずに快楽を求めるさまを描く。
# 二連目では、麻薬注射を欲する男(レノン)が、女子修道院長(Mother Superior、すなわちオノ・ヨーコ)、に銃(皮下注射器の針)で穴を開ける(jump a gun)よう求める。
# 三連目では、銃にとり憑かれたこの男が、やはり他者を省みずに銃を使い、自分が一人前の男であると感じる。
この曲のタイトルは、アメリカの銃器専門雑誌に書かれていた記事をそっくりそのまま拝借して作ったが(その記事のタイトルの元ネタはチャールズ・M・シュルツの漫画本『スヌーピーのしあわせは…あったかい子犬 (Happiness is a Warm Puppy)』に由来する)、歌詞の内容は猥褻な意味に取れるものもあるとされている。具体的な例を挙げると、
# 「ぬくもりの残る拳銃」は「射精直後のペニス」。
# 「早くしてくれ(jump a gun)」は「セックスをさせろ(やらせろ)」。
# 「バン・バン・シュート」は「射精」。
など。
そのため、「性的シンポリズム曲」という理由でアメリカのラジオ局では放送禁止になってしまい、アルバムにはウォーニング・ステッカーが貼られることになってしまった。
アンソロジー3』には、アコースティック・ギターによるデモテイクが収録されているが、「Yoko Oh, No(=Ono), Oh, Yes」とオノのことを駄洒落にして歌っている。
なお、ポール・マッカートニーは、ホワイト・アルバムではこの曲が一番好きだと述べている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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