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ハナアブ : ウィキペディア日本語版
ハナアブ

ハナアブ(花虻)は、ハエ目(双翅目)・ハナアブ科(Syrphidae)に属する昆虫の総称、あるいはその中の一種 ''Eristalis tenax'' の和名。ただし ''E. tenax'' の種としての和名は、科全体の総称とまぎらわしいためナミハナアブが用いられることが多くなってきている。ここでは前者の意味での解説を行い、後者の解説はナミハナアブの項目に委ねる。
==概説==

ハナアブ科は体長4mmの小型種から25mmに達する大型種までを含み〔Tompson , F.C. and Rotheray , G.(1998)〕、種数においても形態、生態に関しても非常に多様性の高い分類群である。日本国内には1996年の段階で少なくとも89属400種は分布するのではないかと推定されており〔大石久志(1996 b)〕、さらに未記載種(新種)や国内未記録種も次々に確認されている〔。世界では1998年現在、188属、約6,000種が記載されている〔。
和名に「アブ」とあるが、いわゆるアブ直縫短角群)の仲間ではなく、ハエ(環縫短角群)の仲間である。ただし一般的なハエと異なり、ノミバエ科ヤリバエ科などとともに、成虫の額に羽化直後にだけ機能する器官である額嚢をもたない無額嚢節と呼ばれる群に属する。ヒラタアブ亜科の幼虫は捕食性でアブラムシ(蚜)を餌とするものが多いため、かつて「食蚜蝿」の意でショクガバエ科と呼ばれていたこともあった。この名は現在ヒラタアブ亜科の一種オオショクガバエ ''Epistrophe grossulariae'' の和名に残る程度で、科の和名として使われることは稀となっている。またアブの仲間ではなくハエの仲間であることを明示するためにアブバエ科と呼ぶ試みがなされたこともある〔伊東修四郎(1977)〕が定着せず、ほとんど使われていない。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ハナアブ」の詳細全文を読む



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