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ハバチ亜目(ハバチあもく、Symphyta)、または、広腰亜目(こうようあもく、ひろこしあもく)は、昆虫綱・ハチ目(膜翅目)を構成する2亜目のうちのひとつ。 他方の細腰亜目(ハチ亜目)に比べ原始的なハチ類であると考えられている。ヤドリキバチ科以外は全て植物に依存しており、食草が限られる単食性や狭食性のものが多い。栽培植物や樹木を食害するものは農林害虫として防除の対象となることもある。 成虫は基本的に肉食であるが、水分以外にはほとんど食物をとらずに次世代を残し短期間で死ぬものから、小型の昆虫を捕食して卵巣成熟の栄養源となるタンパク質を摂取したり、アブラムシ類やカイガラムシ類の排泄する甘露から活動のエネルギー源である糖分を摂ったりしながら一定期間産卵し続けるものまである。また、成虫が捕食者を避けるための不快な味や臭いを発する物質を、植物から摂取するもの(例:カブラハバチ属 ''Athalia'' によるクサギ幼葉の毛茸(もうじょう)からのジテルペンの一種クレロデンドリン(clerodendrin)の摂取)も知られている。 == 特徴 == === 原始的なハチ === 6本の脚、4枚の翅、3個の単眼、2個の複眼といった有翅型昆虫の基本構造をよく保っており、完全変態をする。最大の特徴は、胸部と腹部が広い面積で繋がっていることで、そのためくびれのない寸胴型の体型をしている。アシナガバチやミツバチなどが属するくびれをもつ細腰亜目とはこの点で見分けられる。広腰亜目という名もこのことに由来するが、学名のSymphytaはギリシャ語のsyn(:~と共に)+phyton(:植物)に由来し、本亜目のもう一つの特徴である植物への依存を表している。ハバチ(葉蜂)という呼び方もまた同様である。 細腰亜目のハチに比べ翅には網目状の翅脈がよく発達し、その本数も多い。また、クキバチ科以外は後胸背面に一対の背粒(単:cenchrus・複:cenchri)と呼ばれる構造をもつ。これは閉じた前翅を固定するためのものとも言われるが、広腰亜目に特徴的なものである。幼虫には細腰亜目では消失している胸脚や腹脚(いぼあし)が発達しているイモムシ形のものが多く、それらは一見チョウ目(チョウやガ)の幼虫によく似ている。しかし長い毛をもたないことや、腹脚が通常5対以上あることなどから見分けられる。また細腰亜目に見られる社会性の種や、翅が消失した種なども広腰亜目には見られない。 これらの特徴の多くは、これらの昆虫がハチ目の中でも原始であることを示す特徴とみなされている。また、その食性が植物に強く依存していることから、ハチ目は広腰亜目の植物食をのものを起源とし、細腰亜目の寄生蜂を経て肉食性を獲得、狩り蜂へと進化したと考える研究者が多い。この場合、ハナバチ類は肉食のものから二次的に植物食に変化したと考える。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ハバチ亜目」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Sawfly 」があります。 スポンサード リンク
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