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ハリケーン・アイバン(Hurricane Ivan)は、2004年9月に発生した近年の観測史の中でも最大級の勢力を持ったハリケーンである。本来ロシア語などの人名であるIvanには、イヴァン(スラヴ語よみ)やアイヴァン(英語よみ)などの読み方があるが、日本のほとんどの報道機関では英語読みの「アイバン/アイヴァン」という読み方を採用している。 このハリケーンが通過した地域では、Ivan the Terrible(イヴァン雷帝、16世紀にロシア史上初めて皇帝を名乗り、専制君主となったイヴァン4世の通称)というあだ名で呼ばれている。 == 概要 == 以下の日付は、日本時間に基づく。 * 2004年9月2日、アフリカ西海岸で、この年の大西洋北部で9番目のトロピカル・デプレッション発生(なお、この海域で発生するハリケーンはカーボベルデ・ハリケーンと呼ばれ、過去に多くのハリケーンがカテゴリ4以上の強度に発達している)。 * 9月3日、この年の大西洋北部で9番目のトロピカル・ストームとなり、Ivanと命名(つまり、日本流に言うと「台風9号」に相当する)。 * 9月5日、この年の大西洋北部で6番目のハリケーンとなった。ハリケーンとなったときの緯度は北緯9.5度であったが、北緯10度より南という低緯度でハリケーンとなるのは、極めて異例のことである。 * 西進しながら発達し、9月9日にはカテゴリ5の強度に達した。このときの緯度は北緯13.7度で、大西洋北部で最も低緯度でカテゴリ5に達したハリケーンとなった。 * その後カテゴリ4とカテゴリ5の間を行き来しながら長期間強い勢力を保った。 * 9月12日と9月14日に中心気圧910ヘクトパスカルを記録。これは大西洋北部で史上10番目に低い気圧である。9月12日に最大風速145ktを記録。 * 9月16日、米国アラバマ州に中心気圧946ヘクトパスカル、最大風速105kt(カテゴリ3)の勢力で上陸した。上陸地点の緯度は30度台で、日本の台風で言うと、九州南部地方上陸台風に相当する。なお、強風域は最盛期よりも拡大し、日本の台風で言うと、大型になったと思われる。 * 上陸後、急速に勢力が衰え、トロピカル・デプレッション未満の強度(残骸)となった。 * 米国本土移動中、111個の竜巻が発生した。 * その後、Ivanの残骸はいったん大西洋へ出てから南下を始め、フロリダ半島を西進し、元の経路に逆戻りした。9月23日にトロピカル・デプレッション強度まで発達し、再度Ivanと命名。復活したIvanは、トロピカル・ストーム強度まで発達。 * 9月24日、米国ルイジアナ州に再上陸後、まもなく消滅。再上陸時の勢力は、中心気圧1004ヘクトパスカル、最大風速30ktであった。日本の台風で言うと、台風勢力未満で、「上陸」扱いとならなかったかもしれない。 * 国際名Ivanは、この年限りで引退となった。代わりにIgorという国際名に変更となった(変更となったIgorは2010年限りで引退となり、代わりにIanという国際名に変更となった)。なお、頭文字「I」のハリケーンは、2001年から2004年まで4年連続で引退扱いとなっている(2001年のIris、2002年のIsidore、2003年のIsabel、2004年のIvan)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ハリケーン・アイバン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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