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ハートの7 : ウィキペディア日本語版
ハートの7[はーとのせぶん]

ハートの7(ハートのセブン、原題:Le Sept de cœur)は、モーリス・ルブランアルセーヌ・ルパンシリーズのひとつである短編小説〔ルブラン『怪盗紳士』南洋一郎訳、ポプラ社(ポプラ文庫クラシック)、2010年〕〔モーリス・ルブラン『怪盗紳士ルパン』平岡敦訳、早川書房(ハヤカワ文庫)、2005年〕。1907年発表。第一短編集『怪盗紳士ルパン』に収録。「わたし」ことルブランが、自宅での怪奇な事件をきっかけに、ルパンの伝記作家となったいきさつが明かされる。
==あらすじ==

6月のある夜、友人たちとレストランで夕食を取った「わたし」は、年下の友人ダスプリーと、ひとけのない道を家路についた。ダスプリーと別れ、一人で家に入ってから、用心のため拳銃を出した。その時、本の間に手紙を発見した。手紙にはこう書かれていた。「この手紙を開封した時から、何もしてはいけない。さもなくば、命はない」
その後、隣の広間から大きな物音が聞こえてきた。しかし盗まれたものは何もなく、トランプの、ハートの7のカードが一枚落ちていた。ハートの先端には、いずれも小さな穴があけてあった。わたしがこれを新聞のコラムに書いたところ、友人の間で大反響となり、ダスプリーも家にやってきて、広間を見たがった。その広間の壁には、カール大帝(シャルルマーニュ)のものをはじめとした、さまざまなモザイク画があった。
その後、わたしのコラムを読んだという人物が家に来て、広間でピストル自殺を図った。遺体のそばにはまたも、先端に穴の開いたハートの7のカードがあった。男が握っていた名刺から、ジョルジュ・アンデルマットが警察の尋問を受けたが、心当たりはないと言う。男はエティエンヌ・ヴァランというスイス出身のやくざ者であった。また、『エコー・ド・フランス』紙に、ドイツで、ハートの7という潜水艦が、ルイ・ラコンブというフランス人技師の設計図をもとに作られたが、肝心な資料がなかったため失敗に終わったこと、設計図をドイツに売り渡したのはヴァラン兄弟であることが、サルヴァトールという署名入りで書かれていた。これに関してアンデルマットは無言を貫いた。
そんなある夜、わたしの家にアンデルマットの妻が訪れ、ラコンブに宛てた自分の恋文のために、ヴァラン兄弟に脅迫されていることを告げた。アンデルマットが無言を貫いたのはこのせいで、その上ひそかに兄弟を監視させていた。わたしと一緒にいたダスプリーは、夫人に、恋文の秘密を知っていると思しきサルヴァトールに、夫が、設計図の資料を保管していることを教えるように説得する。その後、サルヴァトールから夫人に宛てた手紙がわたしのもとに来た。「隠し場所にはなかったが、必ず取り返す」とあり、サルヴァトールがこの事件のカギを握っているのは間違いなかった。
ダスプリーも恋文探しに熱心で、わたしと共に庭を掘り返したところ、白骨死体と、鉄板に描かれたハートの7が発見された。暑い日のことで、わたしはふらつきながら、そのまま2日間寝込んでしまった。3日目の朝、ようやく起きだしたわたしに、サルヴァトールから速達が来た。その日の夜に、2人の人物を対決させて、この事件を解決するらしい。その夜、ダスプリーと一緒にいた私のところへ、アンデルマット夫人が来た。この家に来るようにとの夫宛の電報を見て、急いでやってきたのだ。
その後、アルフレッド・ヴァランと、アンデルマットが到着した。私たちは暖炉に隠れて様子をうかがった。手紙と資料の件で両者はいがみあい、ヴァランが拳銃を出したところへ、別の拳銃が火を噴いた。ダスプリーだった。ダスプリーの登場に2人は驚き、わたしもまた驚いた。どうやらダスプリーはサルヴァトールと同一人物のようだった。この対決でヴァランは、資料及び設計図の原本と引き換えに、アンデルマットに1万フラン小切手を切らせ、恋文にもさらに1万フランの小切手を切った。恋文は、カール大帝のモザイク画の裏に、ラコンブが仕掛けた二重金庫の1つから見つかった。ハートの7の鉄板は、この金庫を開くための鍵だったのだ。
アンデルマットが立ち去った後、ダスプリーはヴァランに小切手と資料を渡すのを拒み、自らと白骨死体の正体をあかし、そして、この事件の裏話をわたしに話してくれた〔〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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