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ヴァイキング・メタル (Viking Metal)とは北欧神話や戦いに明け暮れるヴァイキングを主要なテーマに置いたヘヴィメタル音楽に対して使われる用語。音楽的にはブラックメタルやメロディックデスメタルを基盤とし、そこにフォーキッシュなメロディや民族楽器が使われることも多いためにフォークメタルと関連付けられることも多い。しかし、そうしたフォーキッシュな要素がまったく見られないバンドもある。 ヴァイキングメタルの始まりは1988年のBathoryのアルバム ''Blood Fire Death''に見られ、続く1990年の''Hammerheart''によってこのジャンルの基礎が作られたとされる。90年代前半~中頃より、Enslavedなどがこの路線を引き継ぎ今日に至る。反キリスト的なイメージを使うバンドもいる。 類似ジャンルとしてペイガンメタル (Pagan Metal)と呼ばれるものがあるが、こちらはブラックメタルの要素も大きい。このジャンルの持つフォーク色は、時に、自分達の持つペイガニズムや民族主義を強調するために使われる。 ==特徴== ヴァイキングメタルは「ノイジーでカオティックで、物悲しげなキーボードのメロディが多用される」ジャンルである。ジャーナリストのJohannes Jonssonはこのジャンルを「北欧の民族音楽の要素を持つ、ゆっくりとしたテンポのブラックメタル」と表現しているが、一方でAaron Patrick Mulvanyはフォークメタルが内包するジャンルの一つであると考えている〔Mulvany, pg.46.〕。だが、フォークメタルとは異なり、ヴァイキングメタルは「通常のバンド編成で使われない楽器を使うことは避け」て、クリーンヴォイスによる歌唱とブラックメタルで用いられるようなスクリームやグロウルを導入している〔Freeborn, pg.843〕。 ヴァイキングメタルの世界観はブラックメタルの要素から大きな影響を受けているが、ペイガンや古代スカンジナビアを題材にした歌詞や図像を用いており、反キリストやサタニズムといったテーマではない〔。むしろ、ヴァイキングメタルはブラックメタルやデスメタルが共通して持つ、暴力を行うことへの喜びや、武器や戦場といった男らしさを誇示する記号性と祖先のルーツを組み合わせてテーマにしている。このような祖先のルーツとしてはキリスト教が布教される以前の遺産があるが、これがヴァイキングの神話や北欧の原風景を用いて語られるのである〔Marshall, pg.65.〕。しかし、Sorhinなどのようにブラックメタル的なサタニックな要素を持ちながらも、音楽的には民族音楽を取り入れたようなスタイルを持っているバンドもある〔Mulvany, pg.42.〕。アートワークやバンドの写真、ウェブサイトのデザイン、グッズといった視覚面でのテーマには、歌詞などで表現しているヴァイキングメタルの暗く、暴力的な面が強調される〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ヴァイキング・メタル」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Viking metal 」があります。 スポンサード リンク
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