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バチスカーフ
バチスカーフ(Bathyscape、Bathyscaphe、Bathyscaph)とは、オーギュスト・ピカールによって発明された、推進力をもち深海を自由に動き回ることが可能な潜水装置(潜水艇)である。ギリシア語の単語"bathys"(深)と"skaphos"(船)を組み合わせて"bathyscaphe"と命名された。特定の船を指す固有名詞ではなく、そのような潜水艇のタイプを表す名前である。1970年代までは各国で有人潜水調査艇が建造されたが、1980年代以降は遠隔操作無人探査機の性能が向上し、有人潜水調査艇の建造数は減った。遠隔操作無人探査機の支援母船等も含めた運用経費は同深度の潜水能力を持つ有人潜水艇と比較して1/10以下であるとされる。また、技術の進歩により、従来有人でなければ不可能だった分野でも無人機で可能になりつつある。また、タイタニック号の調査のように有人潜水艇から無人潜水艇を制御する運用も実施される。 == 構造 ==
艇はフロート、キャビン、水バラストタンク、固形バラスト収納部、動力部などからなる。 フロートには浮力材として入手しやすく、水より軽いガソリンが詰められている。実用上、ガソリンは圧力に対する体積の変化がほとんどゼロであり、より深く潜行することによって周囲の水圧が上がり、フロート内のガソリンの圧力が同様に上がろうが、体積に変化がないためフロートを変形・破壊することがない。このため、フロートのガソリンタンクはさほど頑丈に作る必要がない。使用されるガソリンは潜水海域に到着してから注入される。潜水が終了してからガソリンを回収して窒素ガスを注入する。 人が乗るキャビンは潜水球と同様の構造をしているが、古典的な潜水球のようにケーブルで海面上の船舶などより吊り下ろされているのではなく、艇の一部をなすフロート(浮き)より懸下されている。キャビンは内部を空気が満たしているため、莫大な圧力差に耐えなければならず、極めて頑丈に作られている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「バチスカーフ」の詳細全文を読む
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