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カフボックス(cough boxあるいはcough switch)とは、スタジオあるいは舞台においてナレーターあるいは司会者の手元でマイクロフォン(以降「マイク」と略記する)の音声をON/OFFする操作箱のことである。俗に、単に「カフ」とも呼ばれる。名前(cough=咳)の由来の通り本線に流すのが望ましくない咳払いなどを手元でカットするために使用される。放送、ナレーション録音、舞台などで使用される。レバー部分のみを「カフキー」と呼ぶ事もある。 == 分類と構造 == 簡易にはロータリー型あるいは直線型のフェーダーに入出力を結線した物が使用される。 マイクの出力に直接接続して利用する物、コントロールルーム内のミキサーと組み合わせるラインレベル入出力に対応した物、ミキサーのフェーダー/CUT機能をリモコン操作で同様の効果を得る物などがある。 フェーダーを利用した物は入出力レベルが連続可変であるが、実際には中間位置で使用することは無いのでON/OFFのポジションのみのタイプも多い〔具体例として、ニッポン放送やMBSラジオ、ABCラジオ(スタジオ収録番組)では前者、TBSラジオ(プロ野球中継)、ABCラジオ(プロ野球中継)では後者のタイプが使用されている。また、前者のタイプではレバーを上に上げればオン、下げればオフのタイプが一般的だが、千里丘局舎時代(1960年 - 1990年)のMBSラジオではオン・オフが逆のタイプが使用されていた。なおTBSラジオは全スタジオにカフボックス自体が設置されておらず、代用としてミュートスイッチというものが設置されている(三才ブックス刊:三才ムックVol.144『ラジパラ』より)。〕。 操作の際に本線にクリックノイズなどの雑音を発生しないように工夫がされている。フェーダータイプでは摺動雑音の少ない高品位のパーツを使用し、ラインレベル用ではVCA、アナログスイッチ、フォトカプラーなどを用いて切り替えの際のクリックノイズの対策をしている。スイッチ操作時の音がマイクに入らないように静電容量を利用したタッチスイッチが用いられることがある。 スタジオ用ではマイクアンプとカフを一体化した機種も見られる。この場合はマイクアンプで増幅した後にカフを通ってラインレベルにてミキサーに送られる。 ナレーション録音などでコンデンサーマイクを利用する場合、ファンタム電源通過型の機種が必要になる場合がある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「カフボックス」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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