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バックラッシュ(Backlash)とは、ある流れにたいする「反動」「揺り戻し」の意味だが、ジェンダー問題においては、転じて男女平等や男女共同参画、ジェンダー運動などの流れに反対する運動・勢力のことを言う〔〔〔Laurie A. Rudman and Peter Glick, "The Social Psychology of Gender: How Power and Intimacy Shape Gender Relations", 2012.〕〔細谷実、「男女共同参画に対する最近のバックラッシュについて」 、We learn 2003年8月号〕〔Laurie A. Rudman and Peter Glick, "Prescriptive Gender Stereotypes and Backlash Toward Agentic Women" , J. Social Issues, 57(4), 2001, pp. 743-762.〕〔鈴木 彩加、「主婦たちのジェンダーフリー・バックラッシュ」 、 ソシオロジ、通巻 171号 Vol. 56 (2011) No. 1〕。 ==日本における「バックラッシュ」== 日本でも1990年代頃から、特に2000年代前半にかけて、新生佛教教団、神社本庁、統一教会などの宗教団体(宗教右派)や、それらの宗教団体が関係する日本会議や神道政治連盟などの保守派政治団体から、ジェンダーフリーや「過激な性教育」及び選択的夫婦別姓制度導入などに対する反対運動が現れた〔山口智美; 斉藤正美; 荻上チキ (2012). 社会運動の戸惑い フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動. 勁草書房. 〕〔三井マリ子 (2012). 浅倉むつ子; 三井マリ子. ed. バックラッシュの生贄 フェミニスト館長解雇事件. 旬報社.〕〔。山口智美は、新生佛教教団の関連メディアである日本時事評論社が「フェミニズムへのバックラッシュのいわばリーダー的な役割をはたしている」と主張した。 ジェンダーフリー運動を左翼活動とみなし、「ジェンダーフリーは連合赤軍の思想そのもの」だとする批判もある〔『新・国民の油断』PHP研究所〕。産経新聞、統一教会系の世界日報、正論などの保守メディアは、反共、反フェミニズムの流れからジェンダーフリーや「過激な性教育」を批判した〔上野千鶴子「バックラッシュ!: なぜジェンダーフリーは叩かれたのか?」、双風舎、2006年。〕。 一方、推進側は「ジェンダーフリーと共産主義は仮に支持する人が重なっていたとしても偶然であって、基本的には別の思想である」と反論した〔『Q&A 男女共同参画/ジェンダーフリー・バッシング―バックラッシュへの徹底反論』明石書店〕。また、「バックラッシュ側が主張する「過激な性教育」の多くが事実に基づかない誇張である」とも反論している〔〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「バックラッシュ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Backlash (sociology) 」があります。 スポンサード リンク
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