翻訳と辞書 |
バルコ・スキャンダル バルコ・スキャンダル(BALCO scandal)とは、2003年夏に発覚したアメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコ・ベイエリアの栄養補助食品会社であるバルコ(BALCO)がアスリートに検査で検出されない運動能力向上薬物を提供していたとされるスキャンダルである。疑惑は陸上競技界から野球界やボクシングにまで広がり、数多くのアスリートが運動能力向上薬物を使用していた事実が明らかになった。 == 経緯 == バルコ(BALCO)社は1984年に、ビクター・コンテによって設立された。バルコ社は1988年から2002年にかけて運動能力向上薬物を提供していた。コンテが禁止薬物の提供を認めたと報道された顧客は陸上競技選手15人、NFL選手7人、メジャーリーグベースボール(MLB)選手5人の計27人。陸上競技のマリオン・ジョーンズ、ティム・モンゴメリ、ドウェイン・チェンバース、MLBのバリー・ボンズ、ゲイリー・シェフィールド、ジェイソン・ジアンビ、NFLのビル・ロマノフスキーといったスポーツ界の一流選手も名を連ねていた〔。 2003年の夏に全米反ドーピング機関(USADA)に匿名の人物から使用済みの注射器が送り付けられた。USADAは10月16日、送られてきた注射器に残されていた物質は今まで発見されていなかったアナボリックステロイドのテトラヒドロゲストリノン(通称クリア、略称THG)であると発表した。更に、注射器を送った人物はバルコ社が薬物の供給元であると指摘している事も明らかにした〔。10月28日にはアメリカ食品医薬品局(FDA)がTHGを違法薬物に指定し、「摂取すれば健康を害する」と警告した。同年秋、連邦大陪審はバルコ社の脱税疑惑を追求するため、複数のアスリートに薬物疑惑について証言させた。 2005年10月18日にバルコ社の創業者であるコンテに懲役4か月と保護観察4か月の判決が下った。コンテは禁止薬物の取引と資金洗浄の罪を認めており、司法取引によって大きく減刑された。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「バルコ・スキャンダル」の詳細全文を読む
スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース |
Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.
|
|