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ヴァンウォール(Vandervell Products Ltd)は、かつてF1に参戦していたコンストラクター。1958年に制定されたコンストラクターズ・チャンピオンシップの初代獲得者である。ヴァンウォールという名称は、母体であるヴァンダーベル社とその商標「シンウォール」を組み合わせて命名された。 ==沿革== === 参戦の理由 === ヴァンダーベル社の創業者トニー・ヴァンダーベルは、アメリカ人技術者が開発したベアリングを「シンウォール(''Thinwall'':「薄い壁」)」と名付け、イギリス国内で特許を取得した。この技術は内燃機関の高回転化に貢献し、第二次世界大戦中の戦闘機のエンジンなどに使われ、ヴァンダーベル社の事業を成功させた。 レース愛好家であるヴァンダーベルは、フェラーリの市販スポーツカーの顧客としてエンツォ・フェラーリと交際していた。また、スクーデリア・フェラーリのF1マシンを譲り受け、「シンウォール・スペシャル」と名付けて国内レースに出走させていた。フェラーリ初の自製エンジン、ティーポ125にシンウォール・ベアリングが使われるなど、両者の関係は親密なものであった。 ところが、その関係にひびが入る。ある日、ヴァンウォールは購入車の故障のクレームを言いにフェラーリの本拠地モデナを訪れたが、多忙を理由に3時間半も待ちぼうけを食わされた。バンウォールはエンツォのあしらいに立腹し、レースで見返すことを決意する。後援していたBRMのプロジェクトが難航していたこともあり、自らコンストラクターを設立してF1に参戦することとなった。 ちなみに、フェラーリへの不満が動機という点では、後のランボルギーニのスポーツカー開発も同類である。エンツォは顧客をぞんざいに扱う性癖があり、その不遜さが幾つもの因縁を生み出している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ヴァンウォール」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Vanwall 」があります。 スポンサード リンク
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