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パナール : ウィキペディア日本語版
パナール

パナールPanhard)はフランスの軍用車両メーカーである。
世界的には、19世紀末期から自動車生産を始めた世界有数の老舗自動車メーカーとして知られている。特にその初期の1890年代から1900年代にかけては自動車技術の最先端を行く存在として、現代にまで通じるフロントエンジン・リアドライブ方式の考案・開発などで自動車の発達に大きく貢献すると共に、レースでも多くの勝利を重ねた。
20世紀に入ると一転して時流に遅れた保守的な高級車メーカーとなり、第二次世界大戦前はスリーブバルブ方式のエンジンに固執し続ける特異な方針を貫いたが、1930年代半ばからはラディカルな設計のモデルを登場させるようになる。
第二次世界大戦後の1946年からは高級車業界を撤退して小型車分野に転進、先進的な前輪駆動の小型乗用車の生産に専念した。しかし、あまりに独創的な設計思想と小さな生産規模が災いし、経営不振から1955年以降シトロエンの系列下に入ることになる。1965年にはシトロエンに吸収合併され、パナール・ブランドの乗用車生産は1967年で終了した。
以後はシトロエン(およびその後身のPSA・プジョーシトロエン)系列下の軍用車両専業メーカーとなるが、PSAグループは2005年4月、同じくフランスの小型軍用車メーカーであったオーバーランド(Société Nouvelle des Auomobiles Auverland)に、パナールを売却した。
パナールを買収したオーバーランドは、知名度の高さを主な理由に商標をパナールへと統一。これによりパナールの名は残され、軍用車両専業メーカー・パナール ジェネラル ディフェンス(Panhard General Defense)として存続することになった。
*「Panhard」のフランス語での正確な発音表記は「パンアール」の方が近いが、本稿では日本で定着している表記である「パナール」を用いる。また同社の正式な旧名は「パナール・エ・ルヴァッソール」であるが、日本では「エ」を抜いた「パナール・ルヴァッソール」と表記されることが多いため、本稿ではこの慣例に従う。
== 歴史 ==

1890年にガソリン自動車をフランスで最初に製作した。本格的な自動車メーカーとしてはドイツのダイムラーおよびベンツ(現・ダイムラー)にも先んじる世界最古の自動車メーカーである。自動車生産開始当初の社名はパナール・エ・ルヴァッソール社(Panhard et Levassor)であった。旧社名の略称である「PL」は、同車の多くのモデルに後々まで車名やエンブレムとして用いられた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「パナール」の詳細全文を読む



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