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パリビズマブ(Palivizumab、米MedImmue社の商品名:シナジス )は遺伝子組み換え技術によって作られるモノクローナル抗体である。RSウイルスの感染予防に用いられる。早産児や、先天的な心臓病などの理由で感染後の危険性が高い幼児への投与が推奨される。 パリビズマブはRSウイルスのフュージョンタンパク質のA抗原部位中のエピトープを標的としたヒト化モノクローナル抗体である。 小児科における第Ⅲ相試験では、RSウイルス感染による入院率を減少させることが確認された。パリビズマブはRSウイルスの流行期の間、月に一度筋肉注射によって投薬する。〔http://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2002/palimed102302LB.pdf〕 パリビズマブはRSウイルスの融合タンパク質を標的とし〔Levinson, Wilson. "Medical Microbiology and Immunology, 8th ed." Lange: 2004. p. 430.〕、RSウイルスが細胞へ侵入するのを抑制することによって感染を予防する。 == 使用に関する提言 == 米国小児科学会はパリビズマブの使用に関する提言〔American Academy of Pediatrics. "Red Book: 2006 Report of the Committee on Infectious Diseases, 27th ed." pp 562-565.〕を公表した。最新版は2009年に出版された。〔American Academy of Pediatrics. "Red Book: 2009 Report of the Committee on Infectious Diseases, 28th ed." pp 562-569.〕 パリビズマブは治療ではなく予防にのみ使われるべきで、RSウイルスが流行(通常11月から3月)したときには流行期中ずっと投薬を続けるべきであるという。 パリビズマブによる予防を検討する理由には以下のものがある: :早産 :: *在胎28週以下の生後12ヶ月未満の子: 流行開始時 :: *在胎29~32週の生後6ヶ月未満の子: 流行開始時 :: *在胎32~35週の生後3ヶ月未満の子でリスク要因(子の小児保育への出席または5歳未満の兄弟)がある場合: 流行開始時 :慢性の肺病を持つ早産児 :: *酸素または薬物投与が必要な慢性の肺疾患の子: 最初の流行期の6ヶ月前と、最初と2度目の流行期 :先天性心疾患 :: *チアノーゼ性心疾患の子: 生後の24ヶ月間 :: *中度から重度の肺高血圧の子: 生後の24ヶ月間 :: *薬物投与が必要なうっ血性心不全: 生後の24ヶ月間 :: *流行期に心臓切開手術を経験した子: 心肺バイパス後に1回投与量追加(この他の基準を満たす場合のみ) その他、不十分なデータしかないが予防の検討が必要かもしれない状態: : *免疫不全 : *嚢胞性線維症 注目すべきは、パリビズマブによる予防は非常に費用のかかること、そして上記の提言はRSウイルスによる重度の疾患を防ぐための、総合的な費用対効果の評価に基づいて書かれていることである。しかしながら、費用対効果の課題は依然として研究と議論の領域を出ない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「パリビズマブ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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