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ビスタカー
ビスタカー (vista car) とは、近畿日本鉄道(以下・近鉄)が保有・運用する電車のうち、特急列車に使用される2階建車両を連結している編成に与えられた愛称である。直訳すれば「眺望車」という意味である。また、世界で初めてのダブルデッカー車両である。 この名称は近鉄の登録商標(日本第3085573号)であるため、他社では許可なく使用できない。 ==概要== 1958年に試作された近鉄10000系電車以降、主として特別急行列車に用いられている。当初は大阪線・山田線で使用されていたが、2012年現在では名古屋線の善光寺カーブの解消による21m車入線可能化と標準軌化、奈良・京都・橿原線の車両限界拡大と1500Vへの昇圧により、狭軌線である南大阪・吉野線以外の標準軌各線で使用されている。 ビスタカーは当時、近鉄と競合関係にあった関西本線の準急列車が健闘していることに焦りを覚えた佐伯勇近鉄社長が、部下に発した号令が発端となり開発が始まったとされる。部下には藤縄郁三や影山光一、赤尾公之らがいて、両名の日本国外出張経験から2階建車両の発想が生まれた〔 「鉄道ピクトリアル」1988年12月臨時増刊号No.505 電気車研究会 p.57、1984年p.131 〕。 かつては近鉄の象徴とも言うべき存在であったが近鉄の車両サイズでは車内空間の余裕に乏しく居住性に難があることを踏まえ、21000系「アーバンライナー」登場以降は後続の新型車両に主役の地位を譲った格好となっている(21000系で2階建て車を導入しなかった経緯は同項目を参照)が、ビスタカー使用列車には時刻表に「V」マークが2000年代後半頃まで表記されていたなど、別格の扱いを受けることが多い。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ビスタカー」の詳細全文を読む
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