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ビスマス209 ビスマス209(Bismuth-209)は、最も長い半減期を持つビスマスの同位体である。83個の陽子と126個の中性子からなり、原子量は208.9803987 uである。天然に存在する全てのビスマスはこの同位体である。鉛209がベータ崩壊した際の産物として生成する。 ビスマス209は長い間、全ての元素で最も重い安定原子核であると考えられてきたが、2003年にオルセーのInstitut d’Astrophysique Spatialeで研究を行うノエル・コロンらが、ビスマス209は現在推測されている宇宙の年齢より10億倍以上も長い約1.9×1019年でアルファ崩壊することを示した。崩壊により、3.14MeVのアルファ粒子が生成され、原子はタリウム205に変換する。 非常に長い半減期を持つため、ビスマス209の使用に際しては、安定な非放射性同位体であるかのように扱われる。ビスマス209が崩壊した記録はあるが、実験的に観測された最も長い半減期の元素は、ビスマスではなく、7.7 x 1024年と推定される半減期で二重ベータ崩壊を起こすテルル128である〔http://presolar.wustl.edu/work/noblegas.html Tellurium-128 information and half life. Accessed July 14, 2009.〕。 漸近巨星分枝の赤色巨星ではs過程が進行し、ビスマス209は中性子捕獲で形成される最も重い元素である。これより重い全ての元素は、超新星爆発から15分以内のr過程で形成される〔Chaisson, Eric, and Steve McMillan. Astronomy Today. 6th ed. San Francisco: Pearson Education, 2008.〕。 ==出典==
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