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ファイ現象 : ウィキペディア日本語版
ファイ現象[ふぁいげんしょう]

ファイ現象 (ファイげんしょう、Phi Phenomenon) とは、静止画の連続によって引き起こされる仮想の運動を知覚する現象のこと。仮現運動を引き起こす代表的な現象。1912年にマックス・ヴェルトハイマーが発見し、「Experimental Studies on the Seeing Motion」に記述されている。映像やフィルムアニメーションの知覚に関する議論ではよくベータ運動と混同されがちだが、これは定義としてはまた別の現象であって映像の知覚とは直接関わるものではない。
== 初期のファイ現象の実験 ==
初期のファイ現象の実験では、被験者が2つのイメージを交互に投影されるスクリーンを見るというものである。1つ目のイメージは枠の左側に線が引かれ、2つ目のイメージでは枠の右側に線が引かれている。これらのイメージを交互にすばやく表示させたり、または間隔をあけて数秒ごとに表示させたりする。イメージの投影が終わったら、実験者は被験者にどのような見え方をしたかを尋ねる。
2つのイメージを切り替える特定の間隔の組み合わせでは、被験者は2つの線を個別に認識したり、移りゆくようななめらかな運動を認識したり、また同時に2本の線が存在するように感じることもあった。
この時、二つの線の間で動きを感じることをベータ運動と呼ばれている。ファイ現象はベータ運動の一つである。ファイ現象では、点滅しているオブジェクトを囲んだ背景色のもやもやとした領域が動いているように見える。
このファイ現象の発見は、ゲシュタルト心理学の重要な節目となった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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