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ファストフードが世界を食いつくす : ウィキペディア日本語版
ファストフードが世界を食いつくす[ふぁすとふーどがせかいをくいつくす]

ファストフードが世界を食いつくす』(ファストフードがせかいをくいつくす、原題:)は、エリック・シュローサーファーストフードに関する調査報道をまとめた書籍。雑誌「ローリング・ストーン」に掲載された記事を発展させたものである。この本の中でも取り上げられているアプトン・シンクレアの『ジャングル』と比較されることもある。
== 内容 ==
この本はシャイアン・マウンテン空軍基地にピザが届けられる描写から始まる。シュローサーは施設の技術などを評しながらも、もしアメリカが滅び未来の考古学者がこの基地を発見したとすれば、兵器などと共にファストフードはアメリカ文化の考古資料になるだろうとしている。
第1章、第2章ではカール・カーチャーマクドナルド兄弟ハーランド・サンダースといったファーストフード黎明期の人物を取り上げながら、モータリゼーションによるドライブインの発明、流れ作業による作業の効率化、フランチャイズ形式による店舗の拡大といった流れを述べた後、マーケティング戦略による消費者、特に子供に対するブランド志向の植え込みへと転換する。
第3章、第4章ではファーストフードにおける低賃金などの労働問題、フランチャイズ展開による店舗間競争の激化と店舗主の破産などを取り上げたうえで、ファーストフード業界による政治への働き影があるとしている。
第5章、第6章では冷凍技術の発達とアグリビジネスの寡占化、また香料による風味づけなど、製品の均一化が行われる様を記している。
第7章、第8章では精肉業界の労働問題、労働災害の多い危険な職場にも関わらず、低賃金で働かなければならない移民労働者の悲哀を描いている。
第9章ではO157による集団食中毒事件、BSEなどの食の安全にかかわる調査を行っている。
第10章ではファーストフードのグローバリゼーションを取り上げ、「反マクドナルド運動」が起きたことや、それに関する名誉棄損裁判の様子を記述している。
シュローサーは私たち消費者の行動で企業は変わるとしてこの本を結んでいる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ファストフードが世界を食いつくす」の詳細全文を読む



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