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『ファミコン風雲児』(ファミコンふううんじ)は、池原しげとによる日本の漫画作品。月刊『コミックボンボン』(講談社)にて、1985年から1987年にかけて連載された。単行本は全7巻。 == 概要 == 連載当時はファミコンブーム真っ只中で、ファミコンを題材とした漫画が数多く登場した。当時、『ファミコン漫画』と呼ばれていた漫画は、作中の登場人物がゲームをプレイして競い合うといった、ゲーム機としては当然の『遊び』の風景を主軸として描くものがほとんどであった。 本作品も大別すればその一つになるが、数あるファミコン漫画の中でも異彩を放つ部分があった。それは、ファミコンがコンピュータの一種であることを強調し、近い将来訪れるであろうコンピュータ社会と関連付けて、多くの情報技術を盛り込みながら話を作り上げていたことである。 作中では、ファミコンだけに限らず、様々な情報技術の描写があり、少年・少女向けにしては非常にマニアックな部分を扱っている〔元々コンピュータそのものを題材とした漫画の企画を、ファミコンに置き換えた経緯が影響しているとみられる。(『CONTINUE Vol.46』アーリーゲームコミック列伝 池原しげとインタビュー、大田出版、2009年)〕。第1巻での『ゼビウス』のプログラム改造のほかにも、2D(ツードライブ)5インチのフロッピーやサブルーチンといったような専門用語、アスキー符号を使った暗号や逆アセンブルによるゲームの解析、音響カプラを使った通信を取り上げるなど、当時のコンピュータの普及具合を考えると、一般には馴染みの薄かった情報技術が作中に多く取り上げられている。 本作品は、そういったマニアックな側面が印象深く捉えられがちだが、少年漫画としての完成度は高い。ワイヤレスコントローラーや携帯型ファミコン、ファミコン通信といったような夢のある小道具や設定が子供心をくすぐり、特に「ドットチェンジ」〔作中で、主人公たちがまるでゲーム世界に入り込むかのような描写がなされるシーンのこと。〕後のシーンでは、丁寧に描かれたゲーム世界が非常に雰囲気良く、主人公たちがプレイするゲームの魅力を引き出すのに成功している〔取り上げたゲームは、全て一通りクリアしてから描いていたとのこと。(『CONTINUE Vol.46』アーリーゲームコミック列伝 池原しげとインタビュー、大田出版、2009年)〕。また、主人公たちが協力して強大な悪に立ち向かうという構図も、単純明快で分かりやすい。随所に散りばめられた、(当時の)先端の情報技術を下地とする近未来的な世界感と、少年漫画の王道ともいえる「友情・努力・勝利」という三大要素が上手く融合した良質な作品であり、同時期に連載されていた『ファミ拳リュウ』と共に人気を博していた。 ゲームボーイ発売後には、同作者の手により、兄弟作品とも言える『ロックンゲームボーイ』の連載が開始され、そちらにも『ファミコン風雲児』のエッセンスが引き継がれている。 現在、単行本は絶版のため入手困難。 本編とは別に、『コミックボンボン増刊号』に掲載されていた『ファミ拳リュウ』との合作があり、単行本化されている。また、『スーパーボンボン』にも外伝作品が1話掲載された。 連載直前~連載初期には、ファミリーベーシックでのプログラミングを解説した『ファミコンBASIC講座』(各単行本巻末に収録済)と、ゲーム攻略テクニックを解説した『ドクター池原のファミコン必勝道場』も数ページ連載していた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ファミコン風雲児」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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