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ホスローとシーリーン(ホスローとスィーリーン、、)はニザーミー(1141年−1209年)によって書かれた、アゼルバイジャンの悲劇的な恋愛を描いた叙事詩である。ホスローとシーリーンは非常に精巧に練られた構成にそって物語が展開されており、サーサーン朝の王と、彼の妃となるアラム人もしくはアルメニア人の皇女に関する恋物語を描いている〔イラン百科事典ではシーリーンをアルメニア人であるとしている。 (''イラン百科事典'', entry "Farhad", Heshmat Moayyad )〕〔Johan Christoph Burgel & Christine van Ruyuymbeke, "Nizami: A Key to the Treasure of the Hakim ", Amsterdam University Press, 2011. pg 145: ". シーリーンはアルメニア人の皇女として表現されている。〕。物語の本質となる部分は歴史上の叙事詩として名高いシャー・ナーメで取り上げられている物語を基にしたペルシアの恋愛に関するものであり、他のペルシア人作家の作品や有名な寓話、他の作品にもこの名前が用いられている。 物語は「シーリーンとファルハード」や「ファルハードとシーリーン」というタイトルで語られることもある。 ==あらすじ== ニーザミーの版ではホスローの誕生と幼少期の教育に関する部分から物語が始まる。続いて農家におけるホスローの食事に関する描写が有り、ホスローが父親に厳しく躾けられる様子が描かれる。ホスローは許しを請い、自身の罪を悔い改める。 彼の父ホルモズ (Hormoz) は彼を許す。この出来事があった夜、ホスローは夢で彼の祖父であるアヌーシールワーンに出会い、アヌーシールワーンはシーリーンという名の妻とという名の愛馬、という名の音楽家、そしてペルシア帝国をホスローに与える旨の吉報を届ける。 ホスローの親友で画家のシャープール (Shapur) はホスローにアルメニアの王妃 ()と彼女の姪シーリーンに関して伝える。シーリーンの完璧なまでの美しさに関してシャープールから聞いた若き王子はアルメニアの皇女シーリーンに恋をする。シャープールはシーリーンを見定めるためアルメニアへと向かう。シャープールはシーリーンを発見しホスローのイメージについてシーリーンに伝えた。シーリーンはホスローに恋をし、アルメニアから離れホスローのいるへと向かう。しかし、ホスローは父の怒りを買いシーリーン捜索のためアルメニアへと旅立つ。 この旅路の途中で、彼はシーリーンが衣服を脱いで入浴し流れる髪を洗う姿を発見する。シーリーンもまた彼の姿を発見する。しかし、ホスローは農民の服装で旅をしていたため、二人は互いを強く認識することはなく、そのまま分かれる。ホスローはアルメニアに到着し、アルメニアの后に歓待を受ける。そして、彼はシーリーンがマダーインにいることを突き止める。再び、シャープールはシーリーンを連れてくるようホスローの命を受ける。シーリーンが再びアルメニアに到着した時には、ホスローは父の死のために マダーインへと戻った後であった。愛しあう二人は、最終的にホスローがいう名の将軍により謀反を起こされアルメニアへと逃亡するまで別々の場所に居続けることになる。 アルメニアにおいて、ホスローはついにシーリーンと出会い歓待される。しかし、シーリーンはホスローが最初にバフラーム・チュービーンから彼の宮殿へ戻ると発言した際、ホスローとの結婚を承諾しない。これを受け、ホスローはアルメニアにおいてシーリーンと離れてコンスタンティノープルへと向かう。カエサルは自身の娘マルヤム (Maryam) とホスローの結婚を取り持った人物であり、ホスローのバフラーム・チュービーンとの対決を援助することに同意する。ホスローはさらに、マルヤムが生きている限り結婚しない約束をするよう要求される。ホスローは自身の敵を打ち破ることに成功し自身の王位を取り戻す。マルヤムは嫉妬のためホスローをシーリーンから遠ざけようとする。 その間に、ファルハードと言う名の建築家はシーリーンと恋に落ちホスローの恋敵となる。ホスローはファルハードを排除するため、ファルハードにベヒストゥン山において崖の岩に階段を彫るという不可能な仕事を命じ追放する。ファルハードはホスローは彼のシーリーンとの結婚を許可してくれるよう陳情を行った。しかし、ホスローはファルハードに使者を送りシーリーンが死亡したという嘘の知らせを伝えた。この知らせを聞いて、ファルハードは山の頂上から身を投げ自殺する。ホスローはシーリーンに対し、ファルハードの死を悔やむ手紙を送る。この出来事のすぐ後にマルヤムもまた亡くなり、シーリーンはホスローの手紙に哀悼の意をあらわした手紙を持って返答する。 ホスローはシーリーンと婚約を行う前に、Shekarという名前のエスファハーンの別の女性と親密になり、しばらくした後に恋愛関係となる。その後、ホスローはシーリーンに会うため彼女の城へと向かう。シーリーンはホスローが酔っている様子をみて、彼の城内への入場を拒んだ。シーリーンはホスローがShekarと親密にしていることを激しく非難する。ホスローは拒絶されたことで悲しみ、彼の宮殿へと帰っていく。 シーリーンはいくつかの出来事を経てついにはホスローとの結婚に同意する。一方で、ホスローと彼の妻マルヤムの息子もまたシーリーンと恋に落ちた。シールーイェは最終的に彼の父ホスローを殺し、一週間後にホスローが死亡した旨をシーリーンへ伝える使者を贈る。これによりシーリーンはシールーイェと結婚しなければならなくなった。シーリーンはシールーイェとの結婚を避けるために自殺する。二人の死後、ホスローとシーリーンはひとつの墓に共に眠っている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ホスローとシーリーン」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Khosrow and Shirin 」があります。 スポンサード リンク
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