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フェニルエチルアミン : ウィキペディア日本語版
フェネチルアミン

フェネチルアミン (phenethylamine) は、示性式 C6H5(CH2)2NH2 で表されるアルカロイドに属すモノアミンである。フェニルエチルアミン (phenylethylamine) とも呼ばれる。
ヒトの脳において神経修飾物質神経伝達物質微量アミン)として機能するとされている。無色の液体で、空気にさらすと二酸化炭素 (CO2) と反応して炭酸塩を形成する。天然ではアミノ酸であるフェニルアラニン酵素脱炭酸によって合成される。食物の中にも存在し、特にチョコレートなど微生物発酵したものに多く見られる。そのような食物を多量に摂取すると、含まれるフェネチルアミンによって向精神薬のような効果が得られるとする者もいるが、モノアミン酸化酵素 (MAO-B) によって速やかに代謝されるため脳に高濃度のフェネチルアミンが集積することはない。
フェネチルアミン誘導体には広範・多様な化合物が含まれ、神経伝達物質、ホルモン覚醒剤幻覚剤、エンタクトゲン (entactogens、「内面的なつながりをもたらすもの」の意味。共感性を起こす)、食欲低下薬気管支拡張薬抗うつ薬などに用いられる。
フェネチルアミン骨格はより複雑な化合物の部分構造としても現れ、LSDエルゴリン環やモルヒネのモルフィナン環などがその例である。
==フェネチルアミン誘導体==

フェニル基、側鎖、アミノ基に化学的修飾を受けた誘導体がフェネチルアミン誘導体として知られる。
アンフェタミンはフェネチルアミンの類縁体であり、側鎖上にアミノ基に隣接する α-メチル基を持っている。さらに窒素上がメチル化されるとメタンフェタミンとなる。
カテコールアミンはフェニル基の3位と4位にヒドロキシ基 (−OH) を持つフェネチルアミン誘導体である。ホルモンおよび神経伝達物質のレボドパドーパミンノルアドレナリンアドレナリンはカテコールアミン類である。
芳香族アミノ酸フェニルアラニンチロシンはα位にカルボキシル基 (−COOH) を有するフェネチルアミン誘導体である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「フェネチルアミン」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Phenethylamine 」があります。



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