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フェリシアン化カリウム : ウィキペディア日本語版 | フェリシアン化カリウム[ふぇりしあんかかりうむ]
フェリシアン化カリウム(フェリシアンかカリウム、potassium ferricyanide)は、ヘキサシアニド鉄(III)酸カリウム(ヘキサシアニドてつ さん さんカリウム)のことであり、無機化合物に分類される、錯塩の1種である。赤色の結晶または粉末であることから赤血塩(せっけつえん)とも呼ばれる。組成式は K3。水に良く溶け、水溶液は黄緑色の蛍光をいくぶん示す。フェロシアン化カリウムの溶液に塩素ガスを通じると得られる。 == 性質 == 3−(フェリシアン化物イオン)は、水溶液中で電離しても配位子のCN−(シアン化物イオン)が安定している(解離定数 ''K'' は10−44)ため、無機シアン化物のような毒性は示さない。 ただし、光によって配位子の一部が解離し、微量のシアン化物イオンを生じさせる。これは配位中心の鉄(III)イオンが光(主に紫外線)により鉄(II)イオンへ還元されることによる。配位中心が鉄(II)イオンであるフェロシアン化物イオンでは、この現象は起きない。光解離によるシアン化物イオンは、植物やヒトなどの脊椎動物では解毒能力がはるかに勝るため無視できるが、動物プランクトンをはじめとする水生生物では問題となりうる。これらの生物は、シアンの毒性をより強く受けるからである。例えばオオミジンコ(甲殻類)の48時間EC50は0.029mg/Lである。
また、アルカリ性条件下で、フェリシアン化カリウム、過酸化水素、ルミノールなどの冠状フタルヒドラジドを持つ化合物が共存すると、発光することが知られている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「フェリシアン化カリウム」の詳細全文を読む
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